卓球王国 2021年11月20日 発売 vol.296
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世界卓球2021

【世界卓球】日本男子、悪夢の2回戦。張本、丹羽、森薗がシングルスから姿を消す

●男子シングルス2回戦

黃鎮廷(香港) 8、7、4、-6、8 森薗政崇

Da.ハベソーン(オーストリア) 8、-9、-5、15、9、4 丹羽孝希

ディヤス(ポーランド) -7、5、-7、6、-6、8、9 張本智和

 

 2017年、2019年大会と2大会連続でベスト8に進出していた丹羽は長身の強打者、Da.ハベソーンと対戦。1ゲーム目を奪われた丹羽だが、観客がどよめくフォアのカウンターを随所で決めて、2、3ゲームを連取。4ゲーム目はジュースにもつれ、一度はゲームポイントを握った丹羽だがここで決めきれずにDa.ハベソーンに2-2に追いつかれると、そのまま流れを失い、2-4で敗れた。

 「あのゲーム(第4ゲーム)を取られて難しい展開になってしまった。手応えは全然ない。自分のプレーが悪すぎて満足のいく試合ができなかった。オリンピックが終わって勝ちに貪欲になれなかったし、最後も粘ることができなかった。相手はチキータがなくて、レシーブはストップ、ツッツキしかないので、普通ならやりやすい相手なんですけど、自分のミスが多かった。情けない試合をしてしまったと思います」(丹羽)

 今大会はシングルスのみのエントリーだったため、この試合で丹羽の世界選手権は終了。それでも今回の男子代表最年長として「チームジャパンとして良い成績が残せるように応援していきたい」とコメントを残した。

鮮やかなカウンターを連発し、観客をどよめかせた場面もあったが敗戦

丹羽を破った強打者のDa.ハベソーン

 

 丹羽と同時刻に試合がスタートした森薗は黃鎮廷に出足からリードを奪われ、ゲームカウント0-3

と苦しい試合展開となった。黃鎮廷の堅実できっちりと得点を奪うプレーに対し、4ゲーム目こそ積極的に仕掛け、ボールに食らいついて取り返したが、5ゲーム目は終盤に得点を奪えず勝負あり。前回の2019年大会のベスト32(3回戦進出)からひとつ成績を落としてシングルスを終えた。

 「終盤は自分の形になってきたので悪くなかったけど、3ゲーム目までやることが絞れなかった。ちょっとリードしても自信がなくて、気がついたら0-3になっていた。思っていた以上に相手のボールの質が高くて、簡単に点数を取られたり、本当にちょっとしたところなんだけど普段1点取れてる、1本返せてるところで点が取れなかった。無理せず質が高いというのは感じました」(森薗)

 その一方で「これでダブルスに絞れた」とも語り、明日から始まる張本との男子ダブルスでの奮起に期待したい。

縦回転系のサービスで流れをつかみかけたが、序盤のリードが痛かった

そつがなく、クオリティの高いプレーを見せた黃鎮廷

 

 そして敗戦の流れは張本をも飲み込む。今大会は第2シードとなり、組み合わせ的にも表彰台、さらには決勝進出まで期待されたが、無念の初戦敗退となった。

 張本を破ったディヤスは世界ランキングこそ65位だが、リオ五輪団体戦では丹羽から勝利をあげるなど実力は高い。ヨーロッパでもトップクラスの有望株として期待された時期もあり、柔らかなスイングから繰り出すバックドライブはスピードと威力を兼ね備える。

 試合は張本が第1ゲームを奪い、リードして試合を進めるもディヤスが追いつく展開。張本はゲームカウント3-2と勝利まであと1ゲームに迫ったが、両ハンドが冴えたディヤスが追いつき勝負は最終ゲームへ。7-5と張本がリードしたが両ハンドにミスが出て7-9とディヤスに逆転を許すと、最後はバックドライブがオーバーしてゲームセット。最後はややプレーが消極的になったか、逆転負けでシングルスを去ることとなった張本。試合後のミックスゾーンでも言葉に力がなかった。

 「思い切って振れているボールが少なかったので、これなら得点できるというプレーをもっと確立しないと実力のある選手に勝つのは難しいなと思います。正直、オリンピック前から状態はずっと同じで、あの団体戦(東京五輪団体戦)ができすぎなだけだった。ずっと自分の中では状態は良いとは思っていなかった。原因はいろいろあるけど、すべて自分のことなので自分で解決していくしかない。相手どうこうというより自分の問題」(張本)

 シングルスでの戦いは幕を閉じた張本だが、明日からは森薗との男子ダブルス、早田ひなとの混合ダブルスでの戦いが始まる。先輩たちの力も借りながら、ダブルスで初のメダル獲得を目指してほしい。

東京五輪シングルスに続き、ガンガン向かってくる欧州勢に敗戦を喫した

第2シードを撃破したディヤス。見事なパフォーマンスだった