パリパラリンピック代表で、日本肢体不自由者卓球協会の推薦枠で全日本卓球・一般の部に出場した舟山真弘(早稲田大)。大会初日の男子シングルス2回戦では、パラ系推薦枠選手の中で初めて勝利をあげたが、3回戦では烏田東(呉青山高)に0−3で敗れ、悔しさをにじませた。
「ゲーム前半の出だしが悪かった。パリパラリンピックでもサービスミスから負けてしまいましたが、今大会も2回戦、3回戦とも最初にサービスミスがありました。パリパラ以降、サービス強化を課題にしてきて、サービスを出す位置を変えたり、ひとつひとつの質を高めることに取り組んできましたが、緊張感の中でミスが出たので、今後もサービスが課題です」(舟山)
パラリンピックとは異なる全日本ならではの空気感や緊張感があると語った舟山。以前から「パラだけでなく、健常者の試合でも結果を残したい」とコメントしていたが、今大会の経験をパラの大会にいかすことはもちろん、今後の全日本での勝ち上がりにもつなげていくはずだ。
なお、卓球王国の記者スペースを訪れた前・日本男子NT監督の倉嶋洋介氏は、舟山の試合を見て、「フリーハンドを自由に使えない中でのスイングは難しい。あれほどのプレーができるのはすごい」と驚嘆していた。舟山自身「昨日、多くのメディアに取り上げていただいて嬉しい。パラ卓球の認知につながっていけば」と語っていた。パラ選手としてのみならず、より多くの人に注目してほしい選手だ。
●男子シングルス3回戦
烏田 東(呉青山高) 8、8、7 舟山真弘(早稲田大)
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