●男子予選グループ1・第1戦
〈中国 3ー0 プエルトリコ〉
○樊振東 2、4、7 アファナドル
○馬龍 6、2、6 ゴンザレス
○王楚欽 1、7、ー8、4 ナランホ
●女子予選グループ1・第1戦
〈中国 3ー0 カナダ〉
○陳夢 5、2、5 リャオ
○孫穎莎 8、4、5 リウ
○王曼昱 3、3、4 ニエ
現地時間の10月1日16時から男子、19時から女子が予選グループの初戦を迎えた中国。男女とも1時間ほどでストレート勝ちを収め、クールにコートを去った。
8月末から成都市で集合訓練を行っていた中国。大会参加者の限られた行動範囲である「クローズド・ループ」の中に大会前日まで入らず、じっくり調整してきた。大会前日の午前中には、メインアリーナの練習予定は入っていなかったにも関わらず、男女チームが会場で2時間近くみっちり練習。これもまた、地の利か。
男子チームは世界チームランキング32位のプエルトリコに対し、1番樊振東、2番馬龍、3番王楚欽という、ベストと言えるオーダーで臨んだ。3番王楚欽が3ゲーム目にイージーミスが続いて落とし、試合後に「自分のパターンに固執しすぎてしまった」と反省の弁を述べたが、全体的には完勝と言える内容だった。
ただ、2番馬龍は試合中の表情、試合後のベンチと、初戦にも関わらず疲労感をにじませていた。すでに33歳の馬龍。試合後のミックスゾーンで「この大会を通じて、若いチームメイトたちがより多くの経験を積めることを願っています」と述べているが、「もうオレが2点で出なくてもいいだろう」というのが本音だろう。北京市チームの後輩、王楚欽の粗っぽいプレーを見たら、まだまだ安心はできないのだが。
フォアドライブでウェアの袖から除く二の腕の筋肉の盛り上がり、分厚くどっしりとしていた体幹はかなり細くなった。それでも、馬龍の卓越した台上テクニックと攻守の安定感は健在。まだ中国男子にはこの男が必要だ。
一方、女子は対戦相手のカナダチームもすべて中国系のメンバー。カナダの選手がナイスボールを決めても、ベンチから聞こえるのは中国と同じ「好球(ナイスボール)」という中国語だった。
2番で世界団体初出場を果たした孫穎莎はさすがに緊張感が隠せず、らしからぬイージーミスもあったが、「起こり得るあらゆる困難に対して準備をしてきたし、試合の中で自分でしっかり調整できました」と試合後のコメント。多少スコアが競っても、危なげなかった。
3番でチームの勝利を決めた王曼昱は、「今日は誰もが祝う私たちの祖国の誕生日、国慶節(建国記念日)です。私たちにとってとても幸せな日であり、その日に試合に勝って、チームも初勝利を収めることができたのでとてもうれしい」と語っている。初戦のベストメンバーの布陣は、73回目の国慶節に対するナショナルチームとしての礼儀だったのだろう。明日以降の試合では、メンバーの入れ替えもありそうだ。
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