すでに大会も5日目、そして中国に到着してはや9日。外部の人間との接触を遮断する「バブル」の中にいる編集部タロー。
毎朝、朝食前の日課はホテルのロビーでPCR検査を受けること。中国への渡航前の検査では、両方の鼻の穴をグリグリされ、「中国では毎日これが続くのか!」「鼻は最後までもつのか?」と心配になったが、中国では喉の奥に綿棒をこすりつけるだけ。それも2日目、3日目の頃は割と丁寧にやっていたが、段々ラフになってきている気が……。
PCR検査の結果は大会専用アプリ「世ピン通」にアップロードされ、体温や健康状態のチェックも毎日報告する。これは選手もメディアも同様だ。メディア専用の「wechat(微信)」のグループに入っているため、検査を受けていない人には「○○さん、○○さん、まだ検査を受けていませんね?」と連絡が来る。
ちなみにホテルと会場がシャトルバスで繋がれたこの「バブル」の中は、実は成都であって成都でない。小さな外国、「出島」のようなものだ。
成都大会の閉幕後、中国ではマカオと河南省新郷市でWTTが行われるが、今大会の出場選手がマカオに転戦する場合、現地(成都)で1週間の隔離を行ってから移動しなければならない。大会期間中と同様、会場での練習はできるが、すぐには成都を離れられないのだ。成都大会に出場していない海外選手(日本選手を含む)も、一度成都に入って隔離を受けてから、マカオに移動する。
編集部タローは隔離らしい隔離といえば、到着後にPCR検査の結果をホテルの部屋で待っていた3時間だけ。行きも帰りも長期の隔離はないまま、大会閉幕の翌朝にシンガポールへのチャーター便に乗ることができるが、それはバブルの中が海外のようなものだから。成都大会を取材している中国のメディアも、北京や上海に帰る前に1週間隔離される。北京から来ている中国の卓球雑誌『ピンパン世界』のスタッフに、帰りに隔離がないと言ったらうらやましがられた。そして中国ではお決まりの、『没法子(メイファーズ/しかたがない)』というひと言が飛び出すのだ。
ちなみに隔離とはいっても、厳格にホテルにカンヅメになるわけではない。選手団が入っているふたつのホテル、インターコンチネンタルとホリデイインの間には、昔の中国の建物を模した「文化村」のような施設があり、ここもバブルの中。即席の土産物店や工芸品店が並び、自由に散策することができる。小さいながら便利店(コンビニ)もあり、夜な夜な金擇洙やパーソンもやって来る。ここでビールを売っているかどうかが、その日の最後の運試しになっています。
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