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世界卓球2022

日本女子、フルゲーム2試合を制しドイツも3-0で撃破! いざ中国との決勝へ

 日本時間16時から行われた女子準決勝1試合目は中国がチャイニーズタイペイに1ゲームも与えない完勝を収めて決勝進出。その中国への挑戦権をかけて同20時30分から準決勝に挑んだ日本女子は、ドイツを3-0で退け、4大会連続となる決勝進出を決めた。

 

●女子準決勝

〈日本 3-0 ドイツ〉

○早田 -9、3、-6、6、8 ミッテルハム

○伊藤 7、7、6 ハン・イン

○木原 4、8、-9、-10、10 シャン・シャオナ

 

 日本はグループリーグ初戦から昨日の準々決勝まで6戦連続3-0勝利で準決勝進出。対するドイツはグループリーグを3勝0敗で1位通過し、決勝トーナメント1回戦ではプエルトリコに3-1で勝利。昨日の準々決勝では香港に前半で2点を奪われながら大逆転勝利でベスト4進出と勢いに乗っている。

 ドイツは昨日の香港戦と同じくミッテルハムとハン・インを2点起用し、3番にシャン・シャオナというオーダー。日本は昨日3番に起用した長﨑美柚を木原美悠にスイッチして臨んだ。

 1番は左右のパワーヒッター対決。1ゲーム目は4-0と早田がリードするも、ミッテルハムが両ハンドで攻め込んで追いつく。両者サービス・レシーブから積極的なプレーを続けるも点差が離れず、ミッテルハムが10-9から打ち合いを制してまずは1ゲームを奪う。しかし、2ゲーム目は早田がしっかりと修正。フォア前へのサービスで相手の先手を封じると、ミッテルハムの両ハンドにもミスが目立ち連続得点でゲームを取り返す。

 3ゲーム目はサービス・レシーブからの早い展開では早田、ラリーに持ち込めばミッテルハムが得点という展開で試合が進むが、終盤に3本のサービスエースを奪ったミッテルハムへ。日本は今大会6戦目で初めて相手に2ゲームを奪われた。しかし4ゲーム目、早田はトスの高さやコースを散らしたサービスで試合を優位に運んで6点で奪取。勝負は最終ゲームにもつれ込んだ。

 最終ゲームはミッテルハムが回転をかけた両ハンドで早田のブロックを跳ね返し4-1とリードした場面で日本がタイムアウト。しかし、次の1本で早田がレシーブミス。5-1とミッテルハムのリードでチェンジエンド。2-6まで離された早田だったがここからジワジワと追い上げると、5-8から6本連取で勝負あり。強打のミスが目立った早田だが、最後はコースを突きながら得点を奪って逆転勝利を収めた。中陣からの伸びのあるドライブと粘り、積極的なプレーで早田を追い詰めたミッテルハムだったが、最後は固さが見られ、無念の敗戦となった。

最後は我慢のプレーで早田が逆転勝利

惜敗のミッテルハムもパワフルな両ハンドで魅せた

 

 2番の伊藤は相性の良いハン・インに対し、1ゲーム目から見事なカット打ちを披露。どんなボールの台上で打球するような打点の早い攻めでミドルを突き、スマッシュ連打で得点。2ゲーム目はハン・インが変化をつけたカットでリードするも、伊藤もしっかり対応。3-6から再び早い打点の攻めで逆転し、2ゲームを連取して王手。3ゲーム目も伊藤が主導権をがっちり握って試合を進め、中盤からはハン・インも為す術なしといった様子。圧巻のカット打ちを見せた伊藤があっという間に試合を終わらせた。

驚異的な精度のカット打ちを披露した伊藤、あっという間の完勝劇

 

 1番を逆転で、2番を快勝で奪ったことで気持ち的にも余裕があったか、3番の木原も序盤から落ちついて得点を重ねる。シャン・シャオナのクセ球も苦にせず11-4でゲームを先行。2ゲーム目も出足でシャン・シャオナにリードされるもすぐに追いついて逆転。サービスも効いた木原がこのゲームも簡単に奪って見せた。

 だが、シャン・シャオナがベテランらしい試合運びで追い上げる。小技を交えながら3ゲーム目を取り返すと、4ゲーム目もサービスで木原の先手を封じ、バックショートを軸にしたラリーで得点。木原もゲームポイントを握られながら追いついたが12-10でシャン・シャオナが4ゲーム目も奪い、1番に続いてフルゲームに突入する。

ベテランらしい巧みな技でフルゲームに持ち込む

 

 最終ゲームは取っては取られの攻防が続き、7-7から木原が強気のプレーで3本連取でマッチポイント。しかし、シャン・シャオナもここぞの場面で強気で攻めてジュースに追いつく。しかし、最後に笑ったのは木原。11-10からバック対バックを制し、小さく拳を握り締めた。

踏ん張った木原、初戦からの無失点を守り決勝進出を決めた

 

 これまでの試合以上に苦戦を強いられたが、結局最後は開幕から7試合連続となる3-0勝利を収めた日本。無失点で中国の待つ決勝へ駒を進めた。1番で劣勢を跳ね返して先制点の早田は「今回初めて1番で出場する緊張感もあって、ほぼ負けかけてるいる状態から勝って2番につなげられて良かった。決勝で中国とやるためにみんな目標を持ってやってきたと思う。明日はワクワクドキドキさせられるような試合をしたい」とコメント。

 ここまでいまひとつ波に乗れない試合が続いた伊藤も、今日は会心の勝利。「すごく良い調整ができている」と決勝に向けて調子は上向きだ。

 明日の決勝、中国は陳夢、王曼昱、孫穎莎のBIG3がオーダーに名を連ねてくるだろう。日本は伊藤、早田の2点起用が濃厚だが、3番に誰を起用するのか。今日の試合でフルゲームジュースで勝利した木原か、準決勝ではベンチを温めた長﨑か、はたまた決勝トーナメント3試合で出番のない佐藤瞳の起用もあるか。決勝はこの3番手にも注目が集まる。

 今大会第1シードの中国と第2シードの日本。ここまで両チームとも失点ゼロで勝ち上がった2強の対戦、どのような結末が待っているのか。女子決勝は明日日本時間20時30分よりスタートする。

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