ポーランド戦2番で、K.ヴェグジンの強引な攻撃にやや苦しめられるも、しっかりストレート勝ちを収めた佐藤瞳。ポーランド戦に出ることを伝えられたのは、調整日だった昨日の朝。「いきなり2点起用で出るとは思っていなかったんですけど、期待に応えられるように頑張ろうと思いました」と語る。
K.ヴェグジン戦は相手の攻撃の「カス当たり」も多く、「ヨーロッパならではの揃っていないボールのやりにくさはありました」と語るが、カットで粘ってから攻撃に転じるプレーは、何よりベンチが盛り上がる。応援したくなる。懸命にボールを拾い、ベンチでは笑顔を見せる佐藤のプレーに、日本女子ベンチの一体感はさらに増したのではないか。
3ゲーム目にマッチポイントを握ってから挽回され、最後もカス当たりの微妙な得点となってしまったため、初勝利の味は「ちょっともやっとしている部分もある」と苦笑いを見せた佐藤だが、胸を張って良い1勝だ。
「卓球を知らない人には、カットというプレースタイルもまだあまり認知されていない。そういう方に(テレビを通して)カットのプレーを見えてもらえたのは、すごくうれしい気持ちはありますね」。カット型のアンバサダー(大使)として、その魅力を遠い成都から日本のお茶の間にも伝えた佐藤。「ロビングからの反撃とか、後ろに下がって動き回り、コートを広く使うするプレーを見てもらいたいと思います」(佐藤)。日本女子の切り札が、まずは順調なスタートを切った。
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