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世界卓球2022

世界選手権成都大会、初陣を飾った日本男子はイランをストレートで下す

長く日本の男子を牽引してきた水谷隼が現役引退により抜けて、新チームとして初めて挑む世界選手権団体戦。丹羽孝希がインフルエンザになって不参加という不運のアクシデントに見舞われた日本は、世界選手権の団体戦経験者が張本智和ひとりという中で、初戦を迎えた。

 

対戦チームの強弱に関係なく、大舞台での初戦の戦い方は、その後の試合を通じて重要になる。対戦チームのイランには世界選手権の経験豊富なアラミヤン兄弟がいる。この試合で田勢邦史監督は、エースに張本智和、2番手に戸上隼輔、3番手として及川瑞基を起用。

日本はトップで戸上がイランのエースであるNo.アラミヤンに快勝し、張本は序盤で堅さがみられたがNi.アラミヤンに勝って日本が王手をかける。2-0とリードした日本だが、3番の及川はスタートから緊張のため動きが硬く、パワーヒッターのホダエイに攻め続けられたが、最後はなんとか勝利。

苦しみながらもストレートでイランを下し、日本男子が初戦を乗り切った。

 

●男子団体予選グループ第1戦

〈日本 3‐0 イラン〉

○戸上隼輔  8、5、9   No.アラミヤン

○張本智和  -8、10、5、8 Ni.アラミヤン 

○及川瑞基  -5、5、-9、7、9 ホダエイ

 

トップの戸上はコートに入って試合前の練習ではやや緊張した表情が見られたが、試合が始まるとキレのある両ハンドでNo.アラミヤンを攻めた。サービスの使い手として定評のあるNo.アラミヤンのサービスに対して、ストップやツッツキでは浮いてしまう可能性があるためか、チキータを多用してレシーブから攻めた。

戸上はラリーになってもしっかりと足が動き、No.アラミヤンを完封。初戦のトップでしっかりとしたプレーを見せた戸上は頼もしい。日本が先取点を上げる。

 

戸上は初出場の団体戦でも臆せず、力強いプレーを見せた

 

2番に登場した張本は、Ni.アラミヤンのフォア前とバック深くに来るYGサービスに手こずって1ゲーム目を落としたが、2ゲーム目を逆転で取ると3ゲーム目からは力が抜けてバックドライブが走り出した。張本がしっかりと勝って2点目を奪う。

 

絶対的エースとして臨む今大会。張本はまずまずのスタートを見せた

 

3番に起用された及川。表情からは堅さは見て取れなかったが、実際には緊張のためかプレーはガチガチになってしまった。サービスミスも多く、及川本来の足を使った安定感のあるプレーが影を潜め、ノーマークだったホエダイに押される場面が続く。

2-2となった5ゲーム目も2-5とリードされてチャンジエンドになったが、そこから吹っ切れたのか9-6と逆転。9-9からの2本はラッキーな面もあったが、苦しみながらも勝利。ベンチに戻った及川は不本意なプレーのために笑顔はなかったが、劣勢を最後にまくったことは大きい。次戦に向けて堂々とプレーをしてほしい。

 

苦しみながらも勝利をもぎとった及川。さあ、次戦は堂々と戦っていい

 

及川と激戦を演じたホダエイ

 

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