全日本卓球男子シングルス5回戦で、松下大星(クローバー歯科カスピッズ)が丹羽孝希(ファースト)に4−1で快勝。松下の戦術とプレーが冴え、終始主導権を握った。丹羽は持ち味の速攻を封じられる形となった。
●丹羽コメント
「これまで松下に負けたことはなかったけど、彼は邱建新さんからアドバイスを受けて対策を徹底的にしてきて、きつかったです。1ゲーム目を落とすのは想定内だったけど、2・3ゲーム目をどちらか取れていればよかった。競り合いで相手が思い切った戦術をとってきました。
全日本では、皆強いと感じ、ひとつ勝つのも難しい。全日本でランクに入るのはひとつの目標になっている。でも先に組み合わせが出て対策できるので、直前の試合で負けていたほうが有利になる部分がある。
練習はTリーグ岡山リベッツなど、いろいろなところでやっています。練習はやろうと思えば自分次第でいくらでもできます。今後はまたTリーグが始まるし、全日本では予選から出てランク入り、そして上へ行けるよう頑張ります」
松下は続く6回戦では、戸上隼輔(井村屋グループ)との接戦を制して勝ち上がってきた谷垣佑真と対戦。2ゲームを先行したものの、終盤は谷垣のチキータからの攻撃に押されてフルゲームで敗れ、松下にとっては自信と悔恨が残る全日本となった。
●松下大星コメント
「谷垣には前の対戦では完全にやられたので、作戦をしっかり練って臨み、2−0までいけた。でもこのレベルでは同じ戦術だけに頼っていては勝てない。3ゲーム目からもっといろいろやっていかないといけなかった。
5回戦の丹羽さんには、これまで5戦全敗だったので、大会前にずっと丹羽さん対策を考えてきた。それがハマったし、勝負どころで思い切っていけたのが良かったです。
戸上が勝ち上がってくると思っていたところに谷垣がきて、自分が丹羽さんに勝ってランク入りして、少し気が緩んでしまった部分があったのかもしれない。今大会は調子自体は良いほうだっただけに、悔しいです。
ただ、大きな壁だった丹羽さんに勝てたことは自信になったし、28歳だけどまだまだ成長できると思う。ペンホルダーは少なく、応援してくださる方もいらっしゃるので、これからも頑張りたいですね」
●男子シングルス5回戦
松下大星(クローバー歯科カスピッズ) 9、11、10、-12、4 丹羽孝希(ファースト)
●男子シングルス6回戦
谷垣佑真(愛知工業大)-3、-6、8、8、-8、8、5 松下大星
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