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世界卓球2024

張本智和が2点取り! 日本男子、最大の難関タイペイ戦を乗り切る!

●男子第1ステージ
 〈日本 3ー1 チャイニーズタイペイ〉
◯張本 5、15、11 高承睿
篠塚 6、ー6、ー5、10、ー6 林昀儒◯
◯松島 9、ー11、6、ー8、9 荘智淵
◯張本 10、ー9、3、ー7、3 林昀儒

日本男子チーム、第1ステージ最大の難関だったチャイニーズタイペイ戦に3ー1で勝利!
グループ5の1位通過をほぼ確実なものとした!

1番張本のプレーは終始冷静だった。1ゲーム目、高承睿にライジングのバック強打を連発されながら、5ー5に追いついた場面。審判から投げられたボールを、張本は何の力みもなく、柔らかくキャッチした。ごく当たり前のワンシーンだったが、「体の力がうまく抜けているな」と感じた。ここから確実なフォアドライブの3連打、さらにストップ対ストップでもあわてず相手の仕掛けを待ってミスを誘い、6点連取で11ー6とする。

2ゲーム目は7ー4のリードで高承睿がタイムアウトを取ってから、7ー9と逆転を許す。9ー10から計4回のゲームポイントを握られたが、全日本選手権決勝で「あと1本で敗戦」の修羅場を八度もくぐり抜けた張本だ。常に冷静にプレーを進め、17ー15でこのゲームも奪う。3ゲーム目もリードを保って10ー8でマッチポイント。一度は10ー11と逆転を許したが、再び12ー11としてクロスにフォアドライブの連打を決め、両手をあげてガッツポーズ。「まだ先がある」と大きな咆哮はなかった。

1番張本に声援を送る日本男子のベンチ

打球点の高いバックカウンターで張本を苦しめた高承睿だが、若さが出た

2番篠塚は1ゲーム目から回り込んでフォアのカウンターを連発し、11ー6で1ゲームを連取。しかし、林昀儒のチキータはバック深くへ、厳しいコースを襲い、ラリーになってもうまくバックハンドを使いながら台との距離を詰め、篠塚のミスを誘う。2・3ゲームを連取され、4ゲーム目も9ー7のリードから9ー10と逆転されてマッチポイントを握られる。

ここで林昀儒が、あまり見せないフォアのサービスから3球目フォアドライブを強振し、わずかにオーバー。さすがの林昀儒も「奇襲」で早く勝負を決めたかったのか。ここをしのいだ篠塚が12ー10として最終ゲームに持ち込んだが、最終ゲームは2ー2から5点連取を許し、2ー7と離される。ラリーでのあと1本が遠く、最後は6ー11で熱戦に決着がついた。

林昀儒を相手に素晴らしいプレーを見せた篠塚。4ゲーム目は逆転で奪う

3番松島と荘智淵の「26歳差対決」も大熱戦。ゲームオール11ー9で勝利したのは松島だった。得意のロングサービスからのバック連打で、荘智淵をバックに詰め、チャンスボールは豪快に振り抜くバックドライブで荘智淵のフォアを抜く。

チキータは回転量重視であまり台に深く入らない荘智淵は、松島のロングサービスをあまり苦にせず、フォアでしっかりレシーブしてきた。最終ゲーム、9ー6のリードから9ー9に追いつかれて苦しい松島だったが、最後は10ー9から荘智淵をバックに詰めてフォアに大きく動かし、渾身のパワードライブ。返球がオーバーした瞬間、その場に倒れ込んだ!

荘智淵にゲームオール11ー9で勝利、松島はその場に倒れ込んだ

ベンチに戻り、会心の笑顔を見せた松島。大仕事をやってのけた

この松島の奮闘に、4番張本が燃えないはずがない。フォアサイドを切る林昀儒の厳しいバックハンドにも必死に飛びつき、ミドルを攻められたボールもボディワークを使って返す。時折見せる林昀儒の3球目回り込みドライブは強烈で、互いにゲームを取り合って最終ゲームまでもつれたが、5ゲーム目は張本が怒涛の8点連取。最後は10ー3のマッチポイントで、林昀儒の3球目バックハンドがネットを弾いてオーバー!

ポイントゲッター・戸上隼輔の不在をチーム全員でカバー。2番篠塚も敗れたとはいえ、素晴らしいプレーを見せた日本男子。ピンチをチャンスに変え、決勝トーナメントへ一気に弾みをつける勝利をつかんだ。これが日本男子の底力だ!

張本、林昀儒を破ってチームの勝利を決めた!

さすがの底力を見せた日本男子チーム。最大の難関を乗り越えた

 

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