●女子第2ステージ・準々決勝
〈日本 3−0 ルーマニア〉
◯伊藤美誠 −9、5、7、−6、9 スッチ
◯早田ひな −8、4、4、5 ドラゴマン
◯平野美宇 7、7、6 サマラ
日本女子、準々決勝で欧州の強豪ルーマニアを3−0で下し、今大会もメダル確定!
日本男子と同時、20時にスタートする予定だったのが、その前に行われた女子準々決勝のフランス対ドイツが熱戦となり、かなり開始が遅れたこの試合。トップで起用されたのは張本美和ではなく、伊藤美誠。「遅れて始まったので、1ゲーム目は思ったより体が動いていなかった」という伊藤。1ゲーム目を先取されたが、2ゲーム目以降は速攻と多彩な技を織り交ぜ、終盤の勝負どころでは思い切った回り込み攻撃も見せた。
「スッチ選手は最近とても強いし、向かってきたらさらに強いと思っていたので、自分も『負けないぞ』と思っていた。今は世界ランキングもスッチ選手のほうが上なので、思い切ってやろうという気持ちだった。最後は回り込みスマッシュも入って良かったです」(伊藤)
2番の早田は序盤で回り込んでの強打がドラゴマンのブロックにつかまる場面が多く、1ゲーム目を落としたものの、2ゲーム目以降は「粘るところは粘る、攻めるところは攻める」と落ち着いたプレー。持ち前の強打を随所に見せ、隙のない試合を見せた。今大会の早田は本当に強い。
「私が1ゲーム目を落とした時にはルーマニアにもまだ希望が見えている雰囲気があったけれど、私が声を出すのにベンチの若いふたり(木原・張本)も乗ってきてくれた。それに自分も応えようと思いましたし、本当に良いチームになってきたと思います」(早田)
3番の平野は競り合いも予想できたが、サービスからの攻撃が正確に決まっていく。「得意の巻き込みサービス以外のサービスも、今大会は得点につなげられている」と語る平野。ベテランのサマラを相手に、今大会で一番出来の良い試合を見せ、日本はストレートでルーマニアを下した。明日の準決勝の対戦相手は、チャイニーズタイペイを大激戦の末に下した香港だ。
◎渡辺武弘監督・試合後のコメント
「(張本ではなく伊藤を起用した理由は?)伊藤は調子が良かったし、ルーマニア戦は伊藤に出てほしいと思っていた。競ってヒヤッとはしましたけど、勝つと思っていました。
2番のドラゴマンは調子が良くてびっくりしましたけど、早田は1ゲーム目を落とした後、2ゲーム目以降は良かった。3番の平野は体調も良くなり、スイングも速くなっていますね。明日対戦する香港はタイペイとの試合を見ると調子を上げているけど、しっかり勝っていきます。メダル確定よりもオリンピックを決めたときのほうが正直うれしかったところもありますけど(笑)、明日しっかり勝って中国に挑みたいですね」
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