世界卓球で初の代表入りを果たし、日本男女チームのアンカーとして世界団体デビューを果たした田中佑汰。出足こそやや緊張感が感じられたものの、すぐに本来のプレーを取り戻し、田中らしい精度の高い両ハンド攻撃が光った。何より、1ゲーム目のラブオールから大きな声を出して戦う姿勢が良い。
「厳しいグループではありましたけど、まずは1位通過できてホッとしています」とマダガスカル戦後に語った日本男子チームの田㔟邦史監督。田中を評して「やっぱり高校のときから団体行動もしているし、その団体戦も経験している。何も言わなくても自分がやるべきことがわかっているし、試合に出られなくてもやらなきゃいけないこと、チームを盛り上げることをやってくれる」とコメント。チームへの献身を高く評価した。以下はミックスゾーンでの田中のコメント。
ー試合を振り返っていかがですか?
田中:思ったより緊張感はあったんですけど、すぐほぐれて、自分のプレーが最後までできた。なおかつ、調子も良かったのでいい試合でした。無駄なミスがないし、あとは結構ボールが走っているなと感じていました。
ー世界卓球は初出場ですが、入場する時はどう感じましたか?
田中:その前の2試合はもうベンチで座ってるだけだったので、「ここが世界卓球か」と感じながら歩いてきた。コートに立つ前に田㔟さんから「まずは相手選手の立ち上がりを見て、しっかり自分のプレーをしていこう」とアドバイスをもらいました。その準備と、「自分はこういうふうに戦いたい」という考えのすり合わせをしてからコートに立ちました。
ーマダガスカル戦のオーダーはいつ知らされましたか?
田中:昨日のチャイニーズタイペイ戦が始まる前から教えてもらっていて、「明日出るよ」と聞いていた。その時からちょっと心の準備はしていました。でもあんまり緊張すると疲れちゃうんで、分析の時間もちょっと短くしたりして、工夫しながら準備していました。
ー出場のチャンスは少ないかもしれませんが、試合前はどんな思いでしたか?
田中:試合ではまずは出足が大事になってくるので、出足をしっかり取り切ることに重点を置いて、練習の時も準備しました。
ー団体戦に強い田中選手ですが、サポートも含めて、今回のチームをどう捉えていますか?
田中:やっぱりベンチワークとかはすごく大事になってくると思います。昨日もベンチワークでは、相手(チャイニーズタイペイ)に絶対勝っていたと思う。そこは自信を持っていたし、大事にしたいですね。
ー今日はご自身のアピールという点ではどうでしょう?
田中:今日の試合も悪くはなかったと思います。アピールという意味では、自分の中ではやり尽くしたかなと思います。
ー昨日までは髪型をキメていましたけど、今日のこだわりは?
田中:いや、別に……。普段から、ちょっと邪魔になるっていう意味でもセットしてるんですけど、今日は結構練習もしてたので、ちょっと崩れてたかなと(笑)。
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