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世界卓球2024

女子準決勝、中国が完勝。フランスの快進撃はここでストップ

●女子準決勝
 〈中国 3−0 フランス〉
◯孫穎莎 5、8、12 パヴァデ
◯陳夢 6、−10、8、4 ユエン・ジアナン
◯王芸迪 5、14、2 Ch.ルッツ

女子第2ステージ準決勝、中国がフランスに3−0で勝利し、今大会も決勝進出。第1ステージのインド戦で2点を落とし、ヒヤリとした中国だが、その後は無失点で決勝まで勝ち上がってきた。

敗れたとはいえ、ここまで快進撃を続けてきたフランスの健闘が光った試合でもあった。トップのパヴァデは台から距離を取り、孫穎莎のパワードライブを粘り強く返球してチャンスをうかがった。2番ユエン・ジアナンは得意の投げ上げサービスからのフォア表ソフトの連続スマッシュで、中国から唯一ゲームを奪った。

フォア主体の台から下がるプレーから、両ハンド型に変身しつつあるパヴァデ

スピードのあるフォアスマッシュを連発したユエン・ジアナン

3番のCh,ルッツも1ゲーム目は王芸迪に圧倒されながら、2ゲーム目は威力あるフォアクロスのカウンターが炸裂。ゲームポイントを奪う場面もあった。準々決勝のドイツ戦では3番でヴィンターを破り、貴重な1勝をもたらしたCh.ルッツ。攻撃の威力は欧州トップクラス、さらに成長してもらいたい選手だ。

フォアクロスのカウンターが鋭かったCh.ルッツ

中国は準々決勝の韓国戦に続き、3番に元世界女王の王曼昱ではなく、王芸迪を起用している。試合内容としてはやはり王曼昱のほうが安定感があり、インド戦では2勝を挙げてチームを救う働きを見せたが、パリ五輪でも3番手のファーストチョイスは王芸迪なのか。気になるところだ。

ちなみに中国の女子団体決勝進出は、なんとこれで26大会連続。1971年名古屋大会の女子団体で決勝に進出し、日本に敗れてからこの記録がスタートしている。73年大会で韓国、91年大会で統一コリア、2010年大会でシンガポールに敗れて準優勝だが、その他の22大会はすべて優勝。……恐るべき強さである。

第2ステージに入り、観客席にはさらに中国応援団が増えてきた

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