●混合ダブルス1回戦
宇田幸矢/芝田沙季 9、-9、6、-10、10 ワン・ユージン/チャン・モー(カナダ)
男子シングルスでの悔しい敗戦からわずか3時間後、宇田が芝田との混合ダブルス1回戦に出陣。対戦相手のカナダペアは、太めでセンス抜群のワン・ユージンが両ハンドから突然の豪打を放ち、細めで異質攻撃のチャン・モーが確実につないでフォア強打を混ぜる。経験豊富で実力も確かなベテランペアに対し、「決まった!」と思えるラリーが盛り返されることも多く、一進一退の攻防が続く。
宇田/芝田がゲームカウント2-1でリードした4ゲーム目、宇田/芝田が10-8でマッチポイントを握るが、ここで決めたい宇田のチキータでのレシーブがミス。カナダペアに10-12と逆転を許し、さらに最終ゲームは10-8とマッチポイントを握られる。
絶体絶命のピンチだったが、ここまで前陣で両ハンドのカウンターを合わせていた宇田が、思い切り下がってフォアドライブで攻撃。球足の長いボールにカナダペアの攻守が狂わされ、宇田/芝田がなんと4点連取で逆転。苦しい苦しい初戦を乗り越えた。
試合後、最後のフォアハンドでの強襲について「最後は『これが入れば決まる!』くらいの気持ちで打ちました。怖かったですけど、ラスト1本だったし、(傷めた左肩が)痛くなってももうこれで試合はないと思って全力でやりました」と語った宇田。敗戦の連鎖へと傾きそうな流れを、自らの手で断ち切った見事なプレーだった。
4歳年上の芝田は「最後の最後で一番良いプレーをしてくれて、回り込んで決めてくれて、ホントに頼りになります」と笑顔をほころばせた。ふたりでの混合ダブルスの練習は、NTCでの事前合宿を含めても7〜8回というところだが、貴重な逆転勝利となった。明日の2回戦は惜しいことに、張本智和/早田ひなペアとの「同士討ち」だ。
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