●男子シングルス3回戦
神巧也(ファースト) −8、9、5、−7、11 木造勇人(関西卓球アカデミー)
曽根翔(T.T彩たま) −10、7、5、8 及川瑞基(岡山リベッツ)
男子シングルス3回戦は、早くも好カードが目白押し!
神対木造という「T.T彩たま」のチームメイト対決は、最終ゲーム7−10の窮地をしのぎ切った神に軍配。「木造の実力の高さはいつも練習しているぼくが一番知っているし、3対7くらいで厳しい試合かなと思っていた」という神。得意の変化サービスを木造に回転量の多いチキータで狙い打たれ、特にゲームの終盤はなかなか思うような展開が作れなかったが、最後まで冷静かつ集中力の高いプレーを見せた。
「最後はもう正直やることがなくて、とりあえず冷静に、自分の引き出しをなんとか引っ張り出していくしかなかった。木造は本当に実力が高いので、勝てたのは本当にうれしいです。32歳という年齢になって、毎日、毎回が引退試合という思いで戦っている。練習でも自分がボーッとしている時は、『もしかしたら卓球ができる日は今日で最後かもな』と思い返すようにしています」(神)
一方、敗れた木造は「今日の神さんとの試合が勝負だと思っていたし、そこで勝ちきれなかったのは悔いが残ります」とコメントした。「マッチポイントを取ったけど、サービスを持った時に心のどこかで『ミス待ち』の部分があったかもしれない。この全日本でランクに入って、またNT選手やNT候補選手に入って頑張りたいと思っていた。この舞台にかける思いがまだ足りなかったのかなと思います」(木造)。
「神さんには同じチームとして頑張ってもらいたい」とエールを送った木造。愛工大名電の後輩たちの誰もが憧れた天才サウスポーは、25歳という年齢を迎えて苦しんでいる。それでも「やれることをやって最後までやり切りたい」という彼の奮起に期待したい。心も体も、老け込むのはまだ早い。
2021年全日本チャンピオンの及川と、2023年全日本3位の曽根の対戦は曽根に軍配。1ゲーム目を落とした曽根だが、威力ある連続バックドライブでバック対バックを制圧し、及川にプレッシャーをかけた。及川はサービス・レシーブにやや迷いがあり、高い技術力を出し切ることができないまま敗れた感があった。
●男子シングルス3回戦・その他の主な結果
坪井勇磨(FPC) −5、8、4、−4、6 谷本拓海(育英高)
金光宏暢(個人) 7、−8、9、9 三木隼(愛知工業大)
小林広夢(日本大) 6、−10、8、6 北村悠貴(白子高)
町飛鳥(ファースト) 9、5、−6、5 出雲卓斗(ケアリッツアンドパートナーズ)
大野颯真(木下アカデミー) −10、7、−7、5、8 渡部民人(JOCエリートアカデミー/星槎)
龍崎東寅(ケアリッツ・テクノロジーズ) −14、2、9、−7、8 鈴木颯(愛知工業大)
谷垣佑真(愛知工業大) 3、−10、3、7 大西尚弥(立松卓球S&NAS卓球場)
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