9月28日の現地時間16時から、大会のオフィシャルホテルであるインターコンチネンタル センチュリーシティ成都で行われた世界選手権団体戦のドロー。ドローが行われたのは5階の「水晶の間」。成都随一のホテルだけあって、あっと驚く広さと豪華さだった。
ドローを行ったのは、男子の梁靖崑(中国)、モーレゴード(スウェーデン)、チウ・ダン(ドイツ)、女子の陳幸同(中国)、早田ひな(日本)、A.ディアス(プエルトリコ)という若手選手たち。まず女子のドローを、男子の3選手が交代で引いていった。
第3シードでグループ3の日本男子は、まずグループの2番目のチームに世界チームランキング11位の香港、12位のフランス、13位のスロベニア、14位のエジプト、この4チームのどこかが入ってくる。奇しくも壇上の早田ひながドローを行い、引き当てたのは香港。チームランキングでは4チームで最も高いが、エースの黄鎮廷以下、チームの戦力は把握しやすく、戦いやすいチームと言えるかもしれない。
その下の3番目に入るのは、世界チームランキング15〜18位のインド、ルーマニア、アメリカ、チェコ。日本の下にはルーマニアが入ってきた。2019年世界選手権ダブルス2位のO.イオネスク、スッチ兄弟の兄・フノールという経験豊富なふたりは侮れないが、守備力が高いくせ者が揃うインドよりは戦いやすいか。
問題はリーグの4番目、5番目のドローだ。カザフスタン、イラン、プエルトリコ、カナダの中で、アラミヤン兄弟のいるイランが入ってきた。さらにその下は、ハンガリー、タイ、サウジアラビア、ウズベキスタンの中からハンガリーだ。明らかに実力差があるチームがなく、最も格下のハンガリーですら気の抜けない相手。エースの張本を休ませることが難しい。
戸上隼輔、及川瑞基、横谷晟の3人が初出場の日本男子。香港、ルーマニア、イラン、ハンガリーという経験豊富な選手が揃うチームが同じグループに入ったことは、ひとつの試練だろう。しかし、田勢邦史監督は「選手たちには初出場というのを力に変えていってほしい」と語る。
「香港は黄鎮廷がいろいろな経験をしているし、林兆恒も東京五輪を経験していて、経験豊富なチームとの対戦になったという感じですね。下位の2チームはちょっと予想外でしたけど、やり甲斐はあるし、面白いリーグだと思います。
今回は初出場の選手(戸上・及川・横谷)が多いですが、意外に試合が始まってしまえば、緊張せずに思い切ってやれるかもしれない。どうやって戦っていくかは、実際に試合が始まってからですね。逆にこちらからプレッシャーをかけてしまう必要もないし、しばらく戦ってみて、ケアが必要ならその都度声をかけていきたい。
初出場で世界チャンピオンになる選手もいるわけですから、とにかく思い切って自分のプレーをすることに集中してほしい。前回はグループリーグ2位通過だったので、今回は目の前の試合をひとつずつ、しっかり戦っていって1位通過したいですね。良いスタートが切れるように頑張ります」(田勢監督)
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