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全日本卓球2024

デフ代表の亀澤史憲と亀澤理穂が感じた初の全日本卓球

●男子シングルス1回戦
増本時祥(愛媛銀行) 2、4、7 亀澤史憲(Life)

●女子シングルス1回戦
萩原怜奈(四天王寺高) -6、4、5、8 亀澤理穂(住友電設(株))

デフ(聴覚障がい者)枠として一般シングルス1回戦に登場した、亀澤史憲(Life/上写真)と亀澤理穂(住友電設(株))。デフの日本代表選手として戦うふたりにとって、全日本卓球は初の舞台となったが、ともに初戦で惜敗した。

デフの大会では補聴器を付けて出場できないが、亀澤史憲は「皆にデフの選手が出場しているところを見てもらいたいと思って、あえて補聴器を付けて出場しました」。一方の亀澤理穂は補聴器なしでの出場で、デフの大会と同じ環境で戦い、健闘を見せた。

「デフの代表として恥ずかしくない試合をしたいというのもあったけど、自分が楽しむという目標は達成できた。相手の対策はしてきたけど、全日本はレベルが高い。普段は緊張しないほうだけど、普段と違うプレーになり焦った部分があった。
補聴器をつけて、全日本の臨場感を視覚と聴覚で感じられました。外してプレーしたほうがデフの大会と同じという点では良かったけど、あえて付けて出場しました。
全日本は誰もが憧れて、簡単には出られない舞台。今後もできる限り出場を目指したい。東京2025デフリンピックで金メダルを目指すとともに、健常の大会でも結果を出して、応援してもらえるようになりたいです。毎年、あと少しで予選を通過できていないので、地域の予選で自力で全日本に出ることがひとつの目標ですね」(亀澤史憲)

持ち味のダイナミックな攻撃を見せた亀澤理穂

「全日本は夢の舞台。学生時代に予選に4回出たことがあります。悔しい気持ちもあるけど、楽しめました。デフではラリーが続くけど、健常だとボールが速くて、ついていけなかったです。来年も出場し、また同じ会場で行われる東京2025デフリンピックで金メダルを取れるよう頑張りたいです」(亀澤理穂)