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全日本卓球2025

パリパラ代表・竹守彪、県予選通過の吉田友也、2名の知的障がい選手が1回戦に登場

パリ2024パラリンピック日本代表で、昨年6月の「パラIDチャンピオンシップ大会」で優勝し、知的障がい者のチャンピオンとして、全日本卓球一般の部に2年連続で出場を果たした竹守彪(たけし/TOMAX)。男子シングルス1回戦では、強豪の岡田崚(岡谷市役所)と対戦し、岡田の巧みなサービスと台上技術に苦しみ、なかなか攻撃ができる展開に持ち込めなかった竹守。随所で得意のフォアドライブを見せたものの、ストレートで敗れた。

「相手が強く、サービスが上手いこともわかっていて準備してきたけど、『相手のほうが強かった』としか言えないです。サービスが厳しかったし、フリックもわかりにくかった。経験も相手のほうが上。でも1回戦から強い選手しかいないのが全日本だと思います。
昨年、パリパラ出場権を得るために苦しみ、卓球をやめたいと思って泣いたこともありましたが、パリパラ最終予選では開き直って通過できました。その後のチャンピオンシップ大会でも、全日本(一般)に出たいという気持ちを持ち続けて優勝し、全日本に出場できたのは良かったです。
来年はアジアパラが愛知で開催されるので、優勝を目指し、自分なりに気持ちを込めて対策していきたいです」(竹守)

東京パラ後に、パリパラへ向け大きく成長を見せた竹守。知的男子エースとして、アジアパラやパラ世界選手権での優勝を視野に入れ、高みを目指す

また、吉田友也(絆サンセリテ滋賀)は知的障がい者として初めて、都道府県予選を通過して全日本卓球一般男子シングルスに出場した。1回戦で伊佐真旺(琉球レオフォルテ)と対戦し、チキータからの速い両ハンド卓球で互角の打ち合いを見せた。ストレートで敗れたものの、各ゲームとも接戦を演じた。

「1、2ゲーム目、競ることはできたけど、7−7や9−9などで凡ミスして相手の流れになってしまいました。相手のほうが大事な場面で振り切ってきて、コースも厳しかったです」(吉田)

ふだんは滋賀の近隣の高校や大学に、コーチとともに出向いて練習しているという吉田。21歳の成長株は、今後、国内大会での優勝、そして3年後のパラリンピック出場を目指している。

バランスの良い両ハンド型の吉田。今後の成長に期待がかかる

●男子シングルス1回戦
岡田崚(岡谷市役所) 3、2、5 竹守彪(TOMAX)
伊佐真旺(琉球レオフォルテ) 7、8、6 吉田友也(絆サンセリテ滋賀)

★男女シングルス記録

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