21・22年全日学(全日本大学総合卓球選手権 個人の部)で2連覇を達成し、現在、社会人2年目となる黒野葵衣(キヤノンメディカル)。全日本卓球・女子シングルス3回戦では、三輪咲里南(広島日野自動車)とのカット対決となったが、粘り強いカットからの攻撃は健在。3-1で競り勝ち、明日の4回戦へと駒を進めた。
「カット対決ではいつも競りますが、攻撃が1本入る入らないで一喜一憂せず、落ち着いてプレーできたのが良かったです。(2ゲーム目から促進ルールに入り)レシーブ時に点を取れたので、サービス時に余裕をもって攻撃できました」(黒野)
キヤノンメディカル卓球部には、今大会に出場している林めぐみ、鎌田那美、熊中理子ら7名が所属。全員フルタイムで仕事をし、部での練習は週に2回1.5時間ずつと、かなり限られる。
「練習時間は学生時代よりかなり少なくなりましたが、強い部員が揃っていて、平日は短時間で質の高い練習ができています。また土日は母校の武蔵野高や早稲田大の練習にも参加させていただいています。学生時代は1から10まで完璧にしたいと思って練習していたのが、今は8割くらいにして、限られた時間の中でできることを考えてやっている感じです」(黒野)
過去の全日本で、黒野はランク決定(5回戦)には進んでいるがランク入りはない。目標をたずねると、「『ここまで勝ちたい』と言うとうまくいかないことが多いので(笑)、今回も1試合ずつ頑張りたいですね。それでもランク入りは常に目標です」と笑顔で答えた。フルタイムの仕事をこなす社会人プレーヤーが全日本で活躍することには、大きな価値がある。
●女子シングルス3回戦
黒野葵衣(キヤノンメディカル) 6、-8、9、6 三輪咲里南(広島日野自動車)
ツイート