日本大卒業後に渡米し、メジャーリーグテーブルテニス「プリンストンレボリューション」でのプレーを軸に活動する金光宏暢。今季はベルギーリーグにも4試合参戦と、米・日・欧をまたにかけて活躍する異色のプレーヤーだ。
「全日本卓球の予選と本戦、ビザ申請などで年3~4回、日本に帰国する」という金光。アメリカでの賞金大会とは違い、全日本卓球で得られるのは「名誉」のみだが、目標とするランク入りに向けて今大会に照準を合わせてきた。3回戦では23年インターハイ王者の三木隼(愛知工業大)とのパワフルな打撃戦を制して、4回戦進出を決めた。
「海外の試合では、チキータは来るとしたら一発で決める時くらい。日本の若手はチキータでしかけることが多く、最初は慣れなかったですが、予想していた展開だったのでなんとか乗り切れました。過去に4回戦で丹羽孝希さん、吉村真晴さんなどの強豪と対戦することが多く、そこが壁になっていたけど、明日(23日)勝ってラン決に進みたいですね」(金光)
金光は、メインの拠点となっているアメリカ・プリンストンでは、9月から4月までのメジャーリーグ・レギュラーシーズンの試合の他に、チームが主催する賞金大会などに出場。その傍らで、U15やU13のナショナルチーム所属の子どもたちや、地元の大人の愛好家たちも指導する。レッスンを受けるのは中国系とインド系が8~9割、残りのほとんどが欧米系で、日本人も時々いるという。英語と中国語が堪能な金光にとって言葉の壁はないが、「指導で技術を伝えるのは難しい部分もある。でもジュニア選手たちは成長したい子ばかりなので、やりがいがある」とのこと。
唯一無二の活動を続ける金光宏暢。彼にとって大きな挑戦のひとつである「全日本でのランク入り」に向けた戦いぶりにも注目したい。
●男子シングルス3回戦
金光宏暢(個人)7、-8、9、9 三木隼(愛知工業大)
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