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全日本卓球2024

正統派カットマン横田心が4回戦進出。用具の変遷、用具考も語る

1回戦は山岸愛菜(新潟産業大附高)にストレート勝ちで2回戦に臨んだ、カットマンの横田心(日本体育大)。2回戦ではサウスポーの野々口愛花(近畿大)との対戦。野々口は思い切りの良いフォア強打を決め、試合は最終ゲームまでもつれたが、カットにフォア攻撃を織り交ぜる横田の安定性が上回り、横田が逃げ切った。
また続く3回戦では鶴岡美菜(神戸松蔭女子学院大)と競りながらもストレート勝利。明後日の4回戦(スーパーシード初戦)まで駒を進めた。

●女子シングルス2回戦
横田心(日本体育大)7、-9、5、-9、6 野々口愛花(近畿大)
●女子シングルス3回戦
横田 11、10、9 鶴岡美菜(神戸松蔭女子学院大)

「左が苦手で、戦い方がまだ未熟で、それが課題です。ラッキーもあったけど、相手より1本多く入れることができました。調子はあまりよくはなくて、鶴岡さんとの試合ではできることをやって、調子が悪い技術も何とかやるという覚悟をもって戦い、結果的に勝つことができました。
土佐女子では伝統的にカットが多く、部内でも皆カット打ちに慣れているので、部内の練習が試合に生かせます。
高校までは粘るカットが中心でしたが、大学に入ってより前で攻撃もする卓球を目指しています。
4回戦は面田さん(采巳/愛知工業大)で、学生選抜でスコスコに負けていたので、向かっていく気持ちでリベンジしたいです」(横田)

大学に入ってから強化しているというフォアの攻撃も冴えた横田

横田の今大会の使用用具は、ラケット『剛力男子』(FL)、フォア面ラバー『キョウヒョウNEO3』(特厚)、バック面『カールP-1V』(特薄)。ラケットは『松下浩二』、そして『剛力』を経て、高校3年時に『剛力男子』へ。「攻撃した時に威力をだしたかったのと、カットを重くしたかったのとで変更しました。もっと弾むラケットのほうが攻撃はやりやすいけど、このラケットのほうが相手がいやがる。自分では分からないけど、相手はやりにくいと言ってくれます」。

フォア面ラバーは、かつては『VS>401』を使っていたが、中学時代に『キョウヒョウ』へ変更。いくつか試した中で、『NEO3』を選んだ。「粘着ラバーのほうがループドライブをした時に変化が出るし、カットも切れる感覚がある。カットはナックルメインだけど、相手のスマッシュに対してラバーに食い込んで自然と切れ得たり、逆に切らなかったりと、意識的に変化をつけられます」

バック面は中学2年の終わりに裏ソフトから粒高に変更。『カールP-1V』『カールP-4V』『ドナックル』などを試したが、「相手のドライブの回転以上に切れるように感じる」という『P-1V』を選んでいる。「『P-1V』はカットは良いけど、攻撃やツッツキは難しい。ツッツキの感覚が悪い時は、『P-4V』で練習して、感覚がつかめてから戻すこともあります」。

また、横田は粒高でのツッツキについてのワンポイント・アドバイスを教えてくれた。
「粒高でのツッツキは難しいですが、スイングよりボールが後に飛んでいくイメージを持つと、オーバーミスしなくて良いと思います。スイングと同時に飛んでいくと、粒が十分に倒れずにミスしやすいように感じます」

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