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全日本卓球2024

30sの高木和卓、匠の技で濵田ら若手を退け8強へ。「いつもどおり、それだけです」

本誌2・3月号の「30s」(サーティーズ)特集に登場した、現在35歳の高木和卓(ファースト)が快進撃を見せた。4回戦・三部航平(シチズン時計)、5回戦・濱田一輝(早稲田大)、そして6回戦・加山雅基(愛工大名電高)と3連勝。「破竹の勢い」というより、あえて打球点を落としたドライブや、絶妙なコース取り、台上技術などで若手を翻弄する「匠の技」での勝利だ。

試合後、「してやったり」の表情を見せた高木和。ミックスゾーンでは青森山田高の1学年後輩にあたる水谷隼さんに「まだやれるって言われてその気になちゃったよ」と笑顔を見せた。

●男子シングルス4回戦
高木和卓 10、11、-6、10、8 三部航平(シチズン時計)
●男子シングルス5回戦
高木和卓 2、-7、3、3、8 濱田一輝(早稲田大)
●男子シングルス6回戦
高木和卓 -8、5、7、-11、7、10 加山雅基(愛工大名電高)

高木和卓コメント
「濵田戦は、打球点を落とした回転をかけていくボールに、最後まで相手が合わないまま終わった。若い選手のボールと違うから、やりにくかったんだと思います。相手も実績があるけど、Tリーグで活躍しているとか、名前負けとかしていても仕方がない。ランクは意識はしたけど、いつもと違うような展開でついていた。

6回戦は、相手の情報がない中での試合としては悪くなかった。ロングサービスを出したら回り込んで狙ってきた。途中から、ベンチの大矢のアドバイスもあり、バック前に出すとか、わざとゆっくり出すとか、サービスを散らすようにしたのが良かった。今日、7ゲームを3試合はきついですね。気合でがんばりました。

勝ったあとに上を向いて『ベスト8に入ったのはいつだったのかな』と考えたけど思い出せなかった。明日の相手(篠塚)はぼくより若いけど、バリバリの日本代表。ぼくが挑戦者ですよ。

全日本は権威のある大会なので、かつては『勝ちたい』という気持ちで硬くなることもあって、若い時はそれも力に変えることができたけど、この年になって硬くなってもマイナスしかない。昨日も朝に子供を保育園に連れて行ったりと、ふだんどおりの生活の中で(笑)、いつもどおりのプレーをするだけ。それだけです」

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