●男子シングルス準々決勝
松島輝空(木下グループ) −3、7、10、8、−6、8 曽根翔(T.T彩たま)
互いにチキータとバックハンドを得意とする、パワーヒッター同士の対戦となった松島対曽根戦は、4−2で松島が勝利!
オフロードで、ブルドーザー同士がガツガツぶつかり合うような一戦だった。とにかくラリーが続かない。サービスエースやチキータでのレシーブエース、そのチキータを狙い打つ3球目攻撃でほとんどのラリーが終わり、5球以上続いたラリーが1試合でどれだけあったか。隣のコートで行われていた谷垣対岡野戦より、2ゲームほど早く進行したほどだ。
1ゲーム目は中盤で離され、最後は集中力の切れた様子を見せた松島。しかし、この「死んだふり」のようなプレーから、2ゲーム目で切り替えられるところが松島の強さか。ロングサービスでサービスエースを量産しながら、要所でのチキータの精度と回転量で、曽根をわずかに上回った感があった。
曽根のチキータとカウンターのバックハンドの決定力も凄まじく、フォアハンドも一撃で抜き去る威力があったが、3ゲーム目の10−8でのゲームポイントを生かせなかったのが痛かった。「松島は3年前、4年前のほうが全部のボールに食らいついてくる感じでやりにくかった。今はあきらめてくれるのでやりやすい部分があるけれど、もう少し冷静に戦えていたらと思います」と試合後のコメント。厳しい組み合わせを勝ち上がって準々決勝進出を果たしたが、ベスト4進出はならず。
松島は試合後、「勢いのある曽根選手ということで、苦しい場面もたくさんあったんですけど、何とか乗り切ることができて良かった。でもあくまで目標としているのは優勝なので全然満足していないですし、明日にむけてしっかり準備したいです」と語った。
「今日はチキータもバックハンドもあまり質が良くなくて、ミスも多かった。明日の試合ではミスを減らして、良いボールが打てるように調整したい」(松島)。明日の準決勝は張本との大一番。「普通にやったら勝てない。自分が思い切って1球目から向かっていかないと勝てないし、1球目から全力でいきたい」と静かな口調ながら闘志を燃やしていた。
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