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全日本卓球2025

「質の高さ」で圧倒。張本智和、今大会初のストレート勝ちで4強

●男子シングルス準々決勝
張本智和(智和企画) 5、8、7、3 田中佑汰(個人)

張本智和、田中佑汰を4−0で下して準決勝進出。
4回戦から3試合連続で4−1での勝利だった張本。今大会初のストレート勝ち!

ともにバックハンドの強いプレーヤー同士。田中のバックストレートに放つバックドライブは強烈で、随所にフォアのカウンターも決まった。
しかし、バックハンドの回転量と安定性、そして対下回転のドライブから連打していくときの打球点の早さ、厳しさは張本が一段も二段も上。田中はバック対バックで、打球点の早いバック連打でバックサイドに縛りつけられ、局面を打開することができなかった。張本のバックハンドを軸にした攻守は分厚かった。

フォアサイドからサービスを出す場面も多かった張本。戦術もより多彩に

バックが強い田中だが、打球点の早さで押された

張本が3ゲームを連取した4ゲーム目は、2−1から8−1まで張本がリードを広げ、10-1で田中が後陣に下がってロビングを上げ、ファンサービスを見せる場面も。最後は11−3で張本が勝利を手にした。

張本のベンチに入った森薗政崇は、試合後のミックスゾーンでこう語った。
「智和のプレーは派手じゃないけど、全体的な標準値が抜群に高いし、卓球IQも高い。今の試合(田中戦)も具体的に何をしたとか、すごいひらめきがあるわけでもなく、ただただ質の高さで押して勝った。一つひとつのクオリティが高いですよね」。昨年とは次元の違う強さを見せる王者・張本智和に、死角は見られない。

張本をベンチでサポートする森薗政崇

★田中佑汰・試合後のコメント
「流れがつかみきれなかった。サービスは効いていたけれど、3球目で攻めきれなかったのが敗因です。準々決勝はひとつの壁なので、逆に言えばここまで上がってこられるのは地力がついてきた証拠。でも、ここを超えないと優勝には届かない。いかに超えるかが課題ですね」

観客席には「張本応援団」も多数。良いキャッチコピーですね

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