●男子学校対抗3回戦
〈遊学館 3ー2 明豊〉
管琉乃介 ー8、9、ー9、9、ー5 木塚陽斗○
○薛大斗 9、9、5 高橋拓己
管琉乃介/赤尾飛市朗 6、8、ー7、ー11、ー4 木塚陽斗/岡田空○
○赤尾飛市朗 ー7、7、7、6 岡田空
○鈴木柊平 8、4、6 坂本優斗
男子学校対抗3回戦、屈指の好カードとなった明豊対遊学館。この試合には出場しなかったが、明豊には遊学館の植木大監督の息子・大陽選手がおり、図らずも「親子対決」が実現。「息子が高校に上がった時、当たるんじゃないかと言っていたら本当にすぐ当たってしまった」(植木監督)。
九州大会決勝でライバルの希望が丘に3ー0で勝利し、九州チャンピオンとなった明豊。その九州大会シングルス2位の2年生・木塚陽斗が、明豊の切り込み隊長だ。攻撃型の用具を使いながら、フォアの深く切れたツッツキやバックカットに一撃必殺のパワードライブを織り交ぜる唯一無二のスタイル。明豊の藤本賢司監督も「今までの明豊にないスタイル。彼独自の卓球を目指してほしい」と太鼓判を押す。遊学館戦トップでも遊学館・管をゲームオールで振り切り、チームに先制点をもたらした。
さらにダブルスでは、その木塚と岡田空の明豊ペアが、ゲームカウント1ー2の8ー10から逆転勝ち。遊学館の管/赤尾ペアは、攻守自在の木塚/岡田を我慢強く攻略にかかったが、最後はやや勝負を急いだ感があった。
ゲームカウント1ー2と追い詰められた遊学館だったが、ここで4・5番が奮起。2台進行で、小学生時代から団体戦では勝負強かった5番・鈴木がストレート勝ち。そしてダブルスの雪辱に燃える4番・赤尾が、最後まで集中力の高いプレーを見せ、岡田を振り切った。遊学館の底力を見た一戦だった。
試合後、明豊の藤本賢司監督は「ダブルスで逆転勝ちして、苦しい場面を乗り切ったのだから、もっと勢いに乗ってプレーすればよかった。ただ、(コロナ対策で)声を出して戦うわけにはいかないので、条件は皆同じですが、そこで乗り切れなかった部分はある」と語った。「全体的に少し凡ミスが多かった。相手をもっと観察したうえでのプレーなら良いですが、自分本位のプレーでミスが出て、自分の気持ちまで落ちていった感じがしました」(藤本監督)。惜しくもベスト16だった明豊だが、主力は1・2年生。来年も間違いなく優勝候補に名を連ねるだろう。
●準々決勝
〈野田学園 3ー0 遊学館〉
○三木隼 9、9、ー6、5 赤尾飛市朗
○徳田幹太 8、3、7 鈴木柊平
○飯村悠太/三木隼 ー8、7、8、ー8、8 管琉乃介/赤尾飛市朗
準々決勝で遊学館と対峙した野田学園。「ダブルスを取って、ラストの3年生・管に繋げたかった」(植木大監督)という遊学館は、1・2番を落とすも、管/赤尾が飯村/三木と互角の戦い。飯村の重いパワードライブと三木の一撃必殺のバックハンドが決まった野田学園ペアにゲームオールと迫ったが、あと一歩及ばず。ここで進撃はストップした。
「技術的には少し足りないところがあったかなと。台上や3球目の下回転打ちとか、基礎的なところでミスが目立った。技術的には野田さんのほうが上なので、そこをきちっとやっておかないと勝つチャンスがない」。試合後にそう語った植木監督。遊学館も主力は1・2年生。願わくば来年の学校対抗ではコロナ禍が収まり、選手もベンチもガッツを全面に出す、遊学館らしいスタイルで戦えるようになっていてほしい。
「去年はなかなか練習試合もできず、結果的にベスト8で終わってしまった。今年は少し勇気を出して、感染対策をしっかりやりながら合宿や練習試合もやってきた。
去年のベスト8は、ベスト4には入らないといけない中でのベスト8。今年はいろいろな試合で苦しい展開も予想された中、明豊さんに勝てて、野田さんにも中学時代の実績を考えると差がある中でダブルスなども良い勝負ができた。いろいろな課題が見つけられたかなと思います」(植木監督)
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