卓球王国 2024年4月22日 発売
バックナンバー 定期購読のお申し込み
インターハイ2022

初出場・敦賀が旋風巻き起こす! 怒涛の勢いでベスト16進出

 福井商業の連覇を止め、福井から学校対抗初出場を決めた敦賀が止まらない。今日行われた1・2回戦をともに3-1で勝利し、一気にベスト16進出を決めた。

 

 敦賀は今日の1回戦では、よく練習試合も行う間柄の粉河と対戦。前半を1-1で折り返すと、この試合のキーマッチと見られたダブルスでは敦賀の松本紗季/芝田有里が会心のプレーを披露。ストレートで粉河ペアを降すと、4番では芝田がカットの変化で前久保真理亜を完封して勝負あり。学校対抗初陣を勝利で飾って2回戦へ駒を進める。

コンビネーションが光る攻撃の松本(左)とカットの芝田のダブルス

インハイ初陣を勝利で飾る

 

 2回戦の相手は、ここ数年で力をつけてきている龍谷大平安。1番で森脇実乃里が敗れ、2番の芝田も1ゲーム目を0-11で落とす苦しいスタートとなったが、2ゲーム目を奪い返すと、3ゲーム目も大量リードをひっくり返して3-1で逆転勝利。同時進行となった3・4番では1回戦で敗れていた主将の大下みさ紀が奮起する。4番でカットの佐藤心美を相手にツッツキとバックドライブで粘り、浮いたボールを次々にフォアスマッシュで狙い打って快勝。3回戦進出に王手をかけると、松本/芝田のダブルスもゲームカウント2-0から2-2まで追い上げられたが、最後は11-9で逃げ切りゲームセット。坂田耕監督が「予想以上」と語るほどの試合運びでベスト16に進出を果たした。

1回戦の借りを返した大下

ポイントゲッターのダブルスが勝利を決めた

 

 「文武不岐」をモットーに、部活動と勉強の両方に力を入れる敦賀は学校での練習時間は平日2時間、休日でも3時間と短い。しかし「ボールを打つだけが練習ではない」と、継続的なメンタルトレーニングや短時間でのフィジカルトレーニング、戦術の勉強など、多方面からのアプローチで強化を図ってきた。

 プレーする選手の表情は生き生きとしており、ここぞの場面でスーパープレーが飛び出すなど、初のインターハイでばっちり勢いに乗った。劣勢の場面ではベンチの選手が手拍子を送り、うなずくようなアクションを見せるなど、チーム一丸で選手を鼓舞する戦いぶりも光る。弊誌『潜入ルポDX』で敦賀の練習にお邪魔して取材をさせていただいた私、編集部・浅野、試合を見ながら「この子たち、良い顔してるなあ、カッコいいなあ」と思ってしまいました。

ベンチワークも見事な敦賀

 

 明日の3回戦では選抜3位の進徳女子と対戦する敦賀。男子学校対抗では同じ公立校の長野工業がベスト8入りを果たしたが、女子学校対抗でも公立校が旋風を巻き起こすか。

3回戦進出を決め、笑顔で一枚

関連する記事