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インターハイ2023

1年生インハイ女王誕生! 強気を貫いた青木咲智が怒涛の勢いで頂点へ

 2年生の栗山優菜と1年生の青木咲智の対戦となった女子シングルス決勝。序盤から主導権を握って試合を優位に運んだ青木が1年生での優勝を果たした。

 

女子シングルス決勝

青木咲智(四天王寺・大阪)4-874 栗山優菜(桜丘・愛知)

 

 1ゲーム目のスタートから試合のペースは青木が握る。サービス・レシーブでチャンスを作り、どんどん両ハンドドライブを打ち込んで得点。ラッキーなポイントもあって7-1までリードを広げ、青木がゲームを先行する。

 2ゲーム目に入ると栗山も戦術を変え、互角のラリーを展開。終盤まで得点が離れずに試合が進んだが、最後は栗山が逃げ切ってゲームカウントを1-1に戻した。

 ここからもつれそうな雰囲気もあったが、「青木さんは対応力が高くて、2ゲーム目に効いていた作戦が3・4ゲーム目には効かなかった」(栗山)と、再び青木が試合のペースを握る。レシーブからチキータで攻め込むなど、常に先手先手でラリーを展開。ラリーでも前へ前へと出て、栗山を押し込んでいく。

積極性を失わずに得点を重ねた青木

2ゲーム目を奪った栗山だが、3ゲーム目からは再び青木ペースに

 

 ガッツポーズを見せる度に、勢いを加速させていくような戦いぶりで第3・4ゲームを連取した青木。優勝の瞬間は両手を突き上げてガッツポーズを見せ、観客席から声援を送った四天王寺のチームメイトに笑顔で応えた。

 身体能力の高さを感じさせる、躍動感のあるドライブ連打が武器の青木。今大会に向けてバックを強化してきたことで、ラリーでの安定感が増し、得点バリエーションも多彩になったように感じる。また、優勝後のコメントでもたびたび「強気」「積極的に」という言葉が出てきたが、一歩も引かない攻めの意識で頂点に立った。

 1年生での女子シングルス優勝は、出身である石田卓球クラブの先輩・早田ひな以来6大会ぶり。女子学校対抗でも殊勲賞に輝く活躍でチームを優勝に導き、見事二冠を達成。そして、四天王寺の先輩である石川佳純以来の女子シングルス3連覇への挑戦権もつかんだ。

優勝を決め、観客席のチームメイトにガッツポーズ

ベンチでは先輩の山本と抱擁

 

●青木咲智・優勝コメント

 今回は優勝を目指していたので、それを達成できて良かったです。(準々決勝で対戦した)面手(凛)さんには5連敗くらいしていたんですけど、インハイでリベンジできて良かったです。いつもは私が消極的になってしまうんですけど、今回は強気で挑みました。

 栗山さんとは小学生の頃に福岡で試合をしていた頃は勝ったり負けたり、五分五分。決勝はずっと私がリードしていたんですけど、それでまくられることも多いので、試合中は「油断しない、油断しない」って自分に言い聞かせていました。

 私はバックが弱いので、大会に向けてそこを強化してきました。レシーブもいつもツッツキばかりになってしまうので、チキータだったり積極的にいくようにした。1年生で挑戦する立場なのでプレッシャーはなくて思い切り戦えました。

 

 敗れた栗山も、女子シングルス、女子ダブルスと2種目で決勝に進んだ今大会の活躍は見事。威力あるフォア強打、サービスからの速攻に「必死すぎちゃってあまり覚えていないけど、勝ちたくて声が出ちゃう」(栗山)と気合のプレーで大会を盛り上げた。シングルスでの準優勝は本人も予想外だったそうだが、3年生で挑む来年のインターハイでは「優勝したい」と口にした。

ガッツあふれるプレーで決勝進出とブレイク

 

●栗山優菜・決勝後コメント

 去年のベスト16からランクアップできてうれしいです。シングルスは正直ベスト8が目標だったんですけど、2位になれて良かったです。(決勝後の笑顔は)やり切ったという感じです。悔しかったんですけど、今の実力は出し切れました。でも、来年は優勝したいなと思います。

 準々決勝で対戦した遊佐(美月)さんには愛知のインハイ予選、国体予選でも負けていて、勝ったことがなかった。苦しい試合だったんですけど、そこで勝てて波に乗れたと思います。今まで3位が最高だったので、2種目で決勝の舞台に立てたことは自信になりました。

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