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全日本卓球2025

男子ダブルスは飯村悠太/木方圭介が無欲の初V! 木方は親子2代でのダブルス日本一を達成

 愛知・スカイホール豊田で開催されている全農杯 2025全日本卓球選手権大会(ダブルスの部)は大会最終日。大会最終種目の男子ダブルス決勝が行われ、飯村悠太/木方圭介が初優勝を果たした。

 

【男子ダブルス決勝】
飯村悠太/木方圭介(明治大) -6、5、8、6 岩井田駿斗/中野琥珀(野田学園中)

 

 決勝は野田学園中・高OBの明治大ペアと現役野田学園ペアの対戦。先制したのは、怒涛の勢いで勝ち上がってきた中学3年の岩井田/中野。決勝の大舞台にも臆することなく思い切りの良いチキータ、カウンターを連発して会場をどよめかせる。

 後輩ペアに先行を許した飯村/木方だったが、「(第1ゲームは)自滅してしまった感があるので、切り替えてやろうと思った」(飯村)と第2ゲームは岩井田/中野の攻めを封じて11-5で奪い、ゲームカウントを1-1に戻す。

 第3ゲームも木方が台上で岩井田/中野のペースを乱し、飯村がフォアで得点を重ねる展開。徐々に岩井田/中野にイージーなミスが目立ち出し、飯村/木方が優勝まであと1ゲームに迫る。第4ゲームも主導権は飯村/木方。台上の小さな展開で岩井田/中野のミスを誘い、最後は10-6のチャンピオンシップポイントでは木方が鮮やかなフォアフリックを決めてゲームセット。ゲームを先行されても動じず、落ち着いて中学3年生ペアの勢いをうまく封じた先輩ペアの貫禄の勝利となった。

中学生ペアをうまく封じながら、随所で鋭い両ハンドを打ち込んだ

ベンチで髙山幸信監督が出迎える。ちなみに髙山監督も元全日本男子ダブルス王者

 優勝後のフラッシュインタビューでは「まさか優勝できるとは思っていなかった。まずはスーパーシードに勝って、そこからは一戦一戦という感じだった」(飯村)と語り、無欲のタイトル獲得となった飯村/木方。木方は父・慎之介さんも2002年度大会男子ダブルスで頂点に立っており、親子2代での全日本男子ダブルス制覇を達成。「なかなかできることではないので、うれしい」(木方)とよろこびを口にした。

 

 敗れた岩井田/中野も大・大健闘の準優勝。中学生同士のペアでの史上初となるベスト4進出から、準決勝では全日本社会人優勝の西康洋/川上尚也(日野キングフィッシャーズ)を相手にゲームカウント0-2から大逆転勝利を収めるなど、今大会を大いに沸かせる活躍を見せた。決勝は「先輩の意地、強さを見せられた」(岩井田)とミスに泣いたが、試合後には「次は優勝したい」と語り、さらなる成長を誓った。

台風の目となった岩井田/中野。愛知の卓球ファンに大きなインパクトを残したはずだ

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