●男子シングルス2回戦
山岸駿(新潟産大附高) 4、7、10 岩渕幸洋(協和キリン)
●女子シングルス2回戦
岩越帆香(エクセディ) 14、5、4 中村望(花野井クラブ)
パラ卓球(肢体不自由)の代表として出場した岩渕幸洋と中村望。東京パラリンピック代表で、パリパラリンピックを目指すふたりは、初戦となった2回戦に登場して善戦を見せたものの、ストレートで敗れた。
クラス9の岩渕は左足の障がいにより、バックサイドへの動きが制約される。3ゲーム目には、バック表ソフトで相手の攻撃をしのいでチャンスメイクし、フォア攻撃につなげるプレーを見せ、ジュースまで持ち込んだが、下がってのラリーに強い山岸に粘り強く連打され、ゲームを奪うまで後一歩だった。
またクラス10の中村は右半身に麻痺があり、岩渕と同様に左右に振られると不利になる。エクセディの強豪・岩越を相手に、1ゲーム目はゲームポイントを奪う健闘を見せたが、14-16で落とし、その後は岩越にフォア攻めからバックを突く戦術を徹底された。
「徐々に自分の用意してきた形を出せる展開にはなったけど、最初からどうやってプレッシャーをかけていけるかというのをやっていかないといけない。出るだけで終わらず、そこで勝ちを目指してやるのが大きな目標だったけど、このような結果になって悔しい。
自分のプレースタイルを見直して、フォアハンドだけでなくバックでも相手をコントロールすることをテーマにして取り組んで、幅を広げたい。
一選手としてこういった舞台に出場できるチャンスが増えるということは嬉しいし、パラの予選で勝ち取って試合に出られたことは自信になった」(岩渕)
「正直、勝つというより今の自分がどこまでできるかというところで、今自分が目指しているのはパリパラリンピック出場なので、今どこまでできるかをやるための準備をしてきた。結果、1ゲーム目は競ることができたのは良かった。実力は着実についてきたと思う。
二十歳くらいまでは健常の世界でやってきて、全日本には出られるわけないと思っていたことが多かったけど、パラでやってきて、ここに出ることも目標にしていたので、出られたことは誇りに思う。
パラの試合では健常者よりバランス能力が低いので左右に動かしたら良いが、健常者は左右が強いので、1回体の正面を突いてから左右に振るところが違う。バランス能力は違うので、自分のほうがきついと感じた。
自分の中では今年一杯で選手は節目という予定。(全日本出場は)これが最初で最後になるかなと思っています」(中村)
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