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会場が沸いた混合ダブルス決勝戦!篠塚大登/木原美悠がペア結成3年目で悲願の初優勝!

 ペア結成3年目となる篠塚大登/木原美悠(愛知工業大/木下グループ)混合ダブルス決勝に登場。好プレーの応酬となった谷垣佑真/岡田琴菜(愛知工業大)との激戦を制し、見事初優勝を果たした。

●混合ダブルス決勝
篠塚大登/木原美悠(愛知工業大/木下グループ)12、-6、9、10 谷垣佑真/岡田琴菜(愛知工業大)

 男子選手の決定力が鍵となる混合ダブルス。篠塚、谷垣の両選手がポイントゲッターとなり、試合は1ゲーム目序盤から互角の展開に。ラブオールから篠塚の強烈なフォアハンドが飛び出すと、相手のフォアサイドを切るようなチキータで得点を重ねる。

 一方の谷垣も、ミスこそあるものの入ったらほぼ確実に得点に結びつく中陣からのバックハンドドライブと、これまで対戦したペアが口を揃えて「あれが入ったらノーチャンス」と語るほどの得点力を持つ高速チキータが炸裂。谷垣/岡田が3度マッチポイントをつかんだが、篠塚/木原が驚異的な粘りを見せて1ゲームを先取。しかし、2ゲーム目は谷垣/岡田が奪い返し、ゲームカウント1-1に。

木原がチャンスメイクをし、篠塚(右)が普段以上にアグレッシブに攻めた

 試合後のインタビューで「本当に厄介」と篠塚に言わしめた谷垣。3ゲーム目もその破天荒なプレーは止まらない。どれだけ攻め込まれてもブロックをせず、中陣からドライブで引き返す。

 「相手に打たれたら谷垣が中陣から引き返すのを信じて待っている」という岡田も、谷垣のスピードプレーについていき、3ゲーム目は中盤までリードを奪う。谷垣/岡田が押し切るかと思われたが、ここはさすが日本トップペア。6-8から逆転でこのゲームを奪い、優勝へと王手をかけた。

谷垣(左)はどれだけ攻め込まれても守備に回らず、カウンタードライブで反撃を試みた

 4ゲーム目は篠塚のチキータが大きな得点源となり、篠塚/木原が10-5とリード。ここから谷垣/岡田が驚異的な粘りを見せてジュースまで持ち込んだが、最後はここまで猛威を振るってきた谷垣のカウンターがオーバーミス。12-10でこのゲームを奪い、優勝を決めた。

優勝を決めた瞬間、かたい握手を交わした篠塚(左)/木原

 

●篠塚大登/木原美悠・優勝コメント

 「木原選手と組めてずっと心強かったですし、最後の一本も決めてくださったので。2ゲーム目に自分が攻めてミスをしてしまっていて、ベンチの中澤さんに「フォアを狙ったほうがいい」とアドバイスをいただいて、フォア側にゆるいボールを送っていったのが良かった。谷垣とは何回もやっていますけど、本当に厄介だなと思います(笑)。
 優勝したことでとても自信になりました。明日は自分もシングルスがあるし、最終日まで残れたので、優勝を目指して突き進みたいです。」(篠塚)

 「本当に、自分でも今感動しています。(最終ゲーム10ー5から5本連取されて追いつかれましたが?)もう心臓バックバクで、自分が簡単なミスをし始めたので「やばい、やばい」と思ったんですけど、篠塚選手が良いところで決めてくれました。
 ペアを組んで3年目で、全日本では初めて優勝できたんですけど、ミックスを組むならやっぱり篠塚選手だなと感じているので、来年も期待してください。」(木原)

笑顔で優勝インタビューに答えた

●谷垣佑真/岡田琴菜・試合後コメント

 ぼく自身ここまで卓球をやってきて、全日本決勝の舞台で戦ってすごく特別な場所だと感じました。男子ダブルスでは、ぼくが繋いで横谷さんが決める。でも、混合では男子が攻めないといけないので、攻め続けようと思いました。相当ワイルドなプレースタイルだったと思います。ぼくのプレーで会場のみんなが盛り上がってくれてうれしかったです。
 来年は岡田さんが4年生なので、混合では優勝して気持ちよく送り出してあげたいと思います」(谷垣)

 「取られた3ゲームとも接戦で落としたのが大きいです。でも、全然戦えると思いました。決勝まで来れてうれしいけど、やっぱり決勝に行ったなら勝ちたかったですね。来年は自分が最終学年なので優勝したいです」(岡田)

谷垣のワイルドさと岡田の安定感がうまく噛み合った愛工大ペア。来年は優勝を狙う

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