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全日本卓球2024

津村兄弟ペアが2年ぶりに全日本で復活。勝利ならずも一昨年と同じ爽やかな笑顔

中学生時代に瀕死の大けがを負いながらも奇跡的に復帰した津村真斗。関西学生王者にもなった兄の津村優斗がペアを組みことを誘い、全日本卓球男子ダブルスに出場を果たしたのが2022年大会だった(以下がその時の記事)。

★全日本卓球2022>瀕死の事故から奇跡の出場・津村兄弟ペア、全力出し切り爽やかな笑顔

その一昨年大会で一旦はラケットを置くつもりだった真斗だったが、兄と同じ関西大に進学して卓球部に入部。兄弟ペアで、全日本に2年ぶりとなる出場を果たした。

1回戦の相手は山岸駿・中島瞳輝(新潟産大附高)。各ゲームとも接戦となったが、大きなラリー戦になると粘り強さで一歩上回った山岸・中島が勝利。優斗はスピードのあるチキータやアグレッシブな飛びつきを見せ、真斗はかつてのケガを感じさせないフルスイングを連発するなど、敗れはしたものの持ち味を見せた。

●男子ダブルス1回戦
山岸駿・中島瞳輝(新潟産大附高) -9、8、8、7 津村優斗・津村真斗(関西大)

優斗(左)が随所でチキータで得点。真斗も一昨年以上にのびのびとプレーした

弟・真斗「高校2年の途中までは看護師になることを考えていたけど、兄が関西大で卓球を続けていたので、関西大に行けば4年・1年でまた一緒に組めるかなと思って進学しました。ケガが完全に治ったわけではないけど、今は慣れて普通に練習できています」

兄・優斗「2年前より弟は練習しているぶん強くなっていて、今日の試合では助かった。逆に自分は春に就職で、そのための資格取得の勉強が忙しく、あまり練習ができていなかった。思うようなプレーができなかったのは残念です。
ただ、2年前はサブアリーナだったのが今回メインアリーナで、私は人に見られるのが好きなので、メインでプレーできたのは気分が上がりました(笑)」

真斗「両親は忙しくて会場には来ることができなかったけど、家でネット配信でプレーを見てもらえたのは良かったです。
兄は一般就職で、現役は今年度までだけど、そのぶんぼくが全日本出場を目指し、楽しみながら頑張りたいです」

就職を控えて茶髪から黒髪になった兄と、大学進学で髪を明るくした弟。また、一昨年は兄がプレーでリードしたが、今大会は練習量の増えた弟が引っ張った。ちょうど一昨年と入れ替わった部分はあるが、兄弟の仲の良さと試合後の笑顔は全く変わらない。

津村兄弟の全日本ダブルス出場は、今回こそ本当に最後になるかもしれない。しかしまたいつか、このふたりが組むプレーを見てみたい。そう思わせるような、爽やかな兄弟ペアの一戦だった。