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全日本卓球2025

安藤みなみ、最後の全日本卓球。涙とともに見せた晴れやかな笑顔

元全日本卓球ベスト8で、Tリーグの1stシーズン(2018-19)からトップおとめピンポンズ名古屋の主力選手として活躍し続けてきた安藤みなみ。ランク入りを果たして迎えた6回戦で、以前の全日本では勝利している伊藤美誠(スターツ)相手にストレートで敗れたが、試合後に伊藤と笑顔で記念撮影(上写真)。それまで記者陣も知らなかったのだが、全日本は今大会が最後で、3月までのTリーグ2024-2025シーズンをもって現役を引退することを明らかにした。

「引退は、今シーズンが始まる時には決めていました。自分の中で満足できるくらいやれました。以前は全日本などで勝ち上がると伊藤選手と当たることが多かった。今回はボコボコにされたけど、伊藤選手と試合ができて良かったです」(安藤)

専修大時代には全日学を制し、4年時にはTリーグに参戦。また、全日本ではベスト8に入ってブレイクした安藤。フォア裏ソフト、バック変化系表ソフトの異質型だが、最大の武器はパンチ力のあるフォアスマッシュだ。

大学卒業後は十六銀行に入ったが、再びTリーグ・トップ名古屋所属となり、プロ選手の道を選んだ。トップでは長くチームの大黒柱として活躍をしてきただけに、早すぎる引退に思える。そのように伝えると、安藤はこう答えた。

「これくらいの年齢までやれそうというのは前からあって、24歳で十六銀行を辞める時、プレーできる期間は限られるなら一番レベルの高いプロの世界でやりたいと思ってTリーグに戻りました。

みんなが『まだやれる』と言ってくださって、それは有り難いことですが、勝つためにあと1年、あと1年と練習を続けるのは、気持ちの部分で難しいと思って引退を決めました。

Tリーグではエースと言ってもらえて、もちろんプレッシャーは大きかったです。でも、負けた時にも若宮監督には使い続けてもらって、感謝しています」(安藤)

試合後は目をうるませるとともに、笑顔も交えてインタビューに応じてくれた安藤みなみ。「3月まではTリーグで頑張るので、引き続き応援をよろしくお願いします」と語り、自身最後となる全日本をあとにした。

●女子シングルス6回戦
伊藤美誠(スターツ) 4、5、4、6  安藤みなみ(トップおとめピンポンズ名古屋)

 

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