準決勝に進んだカルデラノ(Photo:ITTF/ONDA)
パリ五輪卓球の男子シングルスは準々決勝の第1試合が行われ、カルデラノ(ブラジル)が張禹珍(韓国)をシャットアウト。準決勝への一番乗りを決めた。
●男子シングルス準々決勝
カルデラノ(ブラジル) 4、7、5、6 張禹珍(韓国)
強靭なフィジカルとパワフルなドライブを武器にするカルデラノと張禹珍の一戦は、激しい打ち合いと接戦が予想されたが、カルデラノの強さだけが目立つ結果になった。前日に戸上隼輔(日本)をパワフルなフォアハンドドライブとクレバーな戦術で破った張禹珍が、カルデラノ戦では何もさせてもらえずに終わったことに驚いたが、カルデラノはサービス、レシーブ、攻撃と全ての面で張禹珍を上回った。
カルデラノはハイトスのナックルサービスを主体に使い、張禹珍のストップを浮かせることに成功。ストップが少しでも浮けば台の中に入り込んで打てるバックドライブをクロス、ストレートに打ち分けて得点。フォア前のストップを駆け抜けるようにバックドライブでクロス(張禹珍のフォア側)に何本も抜き、張禹珍の足を止めた。
張禹珍のストップが短い場合は、カルデラノは得意にするボールの右横をとらえる横回転ストップを使って張禹珍の台上を崩した。ストップが甘くなって台から出てきた時はワイパースイングのフォアハンドシュートドライブで張禹珍のバック側をノータッチで抜いた。
カルデラノはラバーを微粘着テンションに変えたことで打球の回転と弧線が良くなり、以前よりもミスが減っていたことも完封の要因のひとつと言えるだろう。
大きなラリーになっても中陣から世界一の威力を誇るバックドライブで張禹珍のブロックを弾き返すなど、付け入る隙を与えなかった。
台上のボールをバックドライブで決めるカルデラノ(Photo:ITTF/ONDA)
張禹珍は対応策が最後まで建てられなかった(Photo:ITTF/ONDA)
3年前の東京五輪、男子シングルス準々決勝でゲームカウント3‐0のリードからオフチャロフ(ドイツ)に逆転負けし、試合後に泣き崩れたカルデラノ。あの悔しさから3年。鬼門の準々決勝を突破した南米の星は、メダルをかけてモーレゴード(スウェーデン)とO.アサール(エジプト)の勝者と対戦する。
コーチのジャン・ロネ・モーリー氏と(Photo:ITTF/ONDA)
ツイート
【ヤサカ/ラクザXX】「裏ソフトのヤサカ」が満を持して送り出す、シリーズ最高峰ラバーの実力とは⁉︎
こだわりすぎた男たち Vol.5 小田桐憲仁
【記者席からの目線】「黒船」襲来? 新たなライバルの台頭
【それぞれの五輪3】1996 渋谷浩「一発逆転をしてやろうという野望を持っていた」
2024年全日本ランキングプレーヤーの使用用具&データ〈男子〉
呉光憲「私は卓球選手で成功するのは難しいと思って、22歳の時、指導者になろうと決めました」
糀谷博和「あなたが思っている以上に、厳しい卓球での生活が将来の人生に必ず活きます」
【スティガ/サイバーシェイプ ウッド】サイバー革命の第二章。木材が生み出す安定感は多くの選手の心を奪う