戸上はゲームをリードされてもひるまずに、最後まで攻め続けた(Photo:ITTF/ONDA)
パリ五輪卓球の男子シングルス2回戦。勝てばベスト16入りの重要なラウンドになり、各選手は死力を尽くして戦った。
日本勢では戸上隼輔(井村屋グループ)がコズル(スロベニア)と対戦。コズルは世界ランキングは126位と低いが、1回戦で実力者のアチャンタ(インド)を破っているだけにあなどることができない相手だ。
1ゲーム目、コズルは戸上のチキータ封じのためバック深くへのロングサービスとフォア前の巻き込みサービスをうまく配球。戸上はチキータからの両ハンドドライブができず、9-11で落とす。
2ゲーム目はコズルはなぜかロングサービスを使わなくなり、戸上はコズルのチキータを回り込んでフォアドライブで狙い打つなど動きが良くなり、11-4で取り返す。
3ゲーム目も戸上が動きの良さを見せてリードしたが、ゲーム終盤で浮いたボールをスマッシュミスするなどやや焦りが見えて、8-11で落とした。
サービスの配球や緩急を入れたドライブなど、戸上対策を見せたコズル(Photo:ITTF/ONDA)
嫌なムードになりかけたが、戸上の気迫と集中力と動きは落ちることはなく、4ゲーム目を11-7で戸上が奪うと、5、6ゲームは手が付けられない状態になり、コズルが諦めの顔になる。苦しみながらも最後まで攻め続けた戸上がコズルを破り、3回戦進出を決めた。
3回戦の相手は韓国の張禹珍。戸上と張禹珍はこれまで対戦したことがなく、どのような展開になるのかは未知。ひとつだけ確かなことは、両者とも足を使った強打者のため、ダイナミックな激しい打ち合いになることだ。
ベンチに入った田勢監督と試合後に(Photo:ITTF/ONDA)
●男子シングルス2回戦
F.ルブラン(フランス) 4、7、8、-4、-13、8 シェルベリ(スウェーデン)
ゲラシメンコ(カザフスタン) -6、6、-11、-5、5、9、6 チウ・ダン(ドイツ)
O.アサール(エジプト) 5、11、3、2 ミノ(エクアドル)
高承睿(チャイニーズタイペイ) 11、5、-8、6、7 E.イオネスク(ルーマニア)
A.ルブラン(フランス) 9、3、6、9 プツァル(クロアチア)
張禹珍(韓国) -10、3、8、3、9 グルーツ(デンマーク)
戸上隼輔(日本) -9、4、-8、7、3、5 コズル(スロベニア)
オフチャロフ(ドイツ) 4、8、9、-11、3 イシイ(ブラジル)
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