●女子団体銅メダル決定戦
〈韓国 3ー0 ドイツ〉
◯申裕斌/田志希 6、8、ー8、ー10、8 ワン・ユエン/シャン・シャオナ
◯李恩慧 8、9、2 カウフマン
◯田志希 6、6、6 シャン・シャオナ
いよいよ大会最終日を迎えたパリ五輪・卓球競技。現地時間の午前10時から行われた女子団体の銅メダル決定戦は、韓国が3ー0でドイツを破り、2008年北京五輪(銅メダル)以来となる銅メダルを獲得!
この試合、最大のポイントはダブルスだった。23年世界卓球2位の韓国の絶対的なエースペア、申裕斌/田志希が快調に2ゲームを先取するも、ドイツペアがここから反撃。右ペン表のシャン・シャオナがバックショートで揺さぶり、右シェーク・バック表のワン・ユエンがフォア強打を叩き込む。
「ここで勝つしかない」という気迫にあふれたドイツペアのプレー。申裕斌/田志希は最終ゲーム4ー7でリードされ、追い詰められたが、ここで中・後陣に下げられてからもしっかり反撃し、得点を重ねて逆転。11ー8で大きな先制点を奪う。

ゲームカウント0ー2から猛烈な反撃に出たワン・ユエン(右)/シャン・シャオナ(Photo:ITTF/ONDA)

申裕斌(右)/田志希はプレー領域の広さが最後に生きた(Photo:ITTF/ONDA)
そして2番で会心のプレーを見せたのが李恩慧。ドイツのニューヒロインとなったカウフマンのコースを中盤から完璧に見切り、左腕のカウフマンのフォアストレートへのカウンター、クロスへのループドライブを正確に返球。逆にカウフマンは試合が進むごとに李恩慧のコースが読めなくなり、3ゲーム目は完全に強打が影を潜めた。

李恩慧、ほぼチームの勝利を決定づける会心の1勝(Photo:ITTF/ONDA)

まるで魔法が解けたように、李恩慧にストレートで敗れたカウフマン(Photo:ITTF/ONDA)
韓国は3番・田志希も広角に攻める両ハンドでシャン・シャオナの速攻を封じ、完勝。歓喜の瞬間を迎えた。今年2月の世界卓球釜山大会では中国と準々決勝で当たる不運なドローとなり、地元大会でメダルを逃したが、その悔しさを払拭する銅メダルだ。
また、敗れたとはいえドイツ女子の活躍も特筆に値する。ハン・インとミッテルハムという、本来なら主力であるはずの選手が離脱しながら、ピンチヒッターのカウフマンとワン・ユエンが見事な活躍でその穴を埋めた。底力を感じさせるベスト4進出だった。

気迫のプレーで銅メダルへと突き進んだ田志希(Photo:ITTF/ONDA)

韓国女子、釜山大会の悔しさを晴らす銅メダル。呉さん(呉光憲監督・左端)、おめでとう!(Photo:ITTF/ONDA)
ツイート

残酷な五輪と歓喜の五輪。その中での誇らしい日本代表。しかし、日本選手団の評価は別物。冷静で厳しい評価があるはずだ
[イチオシギア実力&試打]STIGA インスピーラプラス「高性能ながら価格を抑えた話題の1本。ヒットの予感」
[プレイバック2016リオ五輪]DAY7/8月12日・団体戦、日本女子、メダル獲りへ発進
【セカンドキャリア】今福 護「ダイヤモンドの原石として水谷隼が良いものを持っていても磨かなくては光らない」
平野美宇「前回の東京オリンピックの前は、苦しい時に私は逃げてしまったので、今回はいくら苦しくても逃げないと決めていました」
2024世界卓球釜山大会(団体戦) 日本男子の戦い<その1>
こだわりすぎた男たち Vol.15 笹岡 光央「いつ3本目を出すか、じっくり考えたいですね」
卓球マニア養成ギブス[ようこそ卓球地獄へ]私の大学時代