●女子シングルス準決勝
陳夢(中国) 7、6、7、7 申裕斌
女子シングルス、ひとり目のファイナリストは陳夢!
東京五輪に続く2連覇に王手!
両ハンドでのラリー戦を得意とする両選手の対戦。試合では序盤から互いにミドルにボールを集めながら、チャンスボールは広角にサイドを切って攻める。
申裕斌は左右に大きく揺さぶられても、広いスタンスで上半身の体勢を崩さずに対応し、すぐに戻って次球に備える。随所に互角以上の好ラリーを展開し、序盤で何度も陳夢のネットミスを誘った巻き込みサービスも効果を発揮した。

陳夢とハイレベルなラリーを展開した申裕斌(Photo:ITTF/ONDA)
しかし、それでも五輪女王の壁はあまりにも厚く、高かった。陳夢がフォアに大きく揺さぶったボールに対し、申裕斌が飛びついてストレートにフォアドライブ。対戦相手が油断から返球を焦り、慌てて手を出してミスをする場面も多い中、陳夢はバックハンドで大きく空いた申裕斌のバックサイドに切り返し、得点。申裕斌の中陣からの逆襲も、ショートスイングの両ハンドで正確に返球した。「決まった」と思える場面でも集中力が途切れない、女王の「残心(ざんしん)」の境地はさすがだった。
申裕斌の最大のリードは、2ゲーム目の出足での3ー0。さらに2ー4となったが、ここでミドルへのロングサービスから3球目フォアドライブで陳夢が得点。スピード、深さ、ともに抜群のミドルへのロングサービスが要所で効果を発揮した。この2ゲーム目も11ー6で陳夢。3ゲーム目は5ー0、8ー2と大きくリードした陳夢が、10ー4のゲームポイントから10ー7まで追い上げられてタイムアウトを取るが、「ここで取っても問題ない」という余裕の感じられるタイムアウトだった。ミドルへの連続フォアドライブで得点した陳夢が、11ー7で勝利に王手をかける。
4ゲーム目は申裕斌も開き直り、中盤では両ハンドの火の出るようなスーパーラリーを何度も制して陳夢に迫るが、そこでふっと息をついた申裕斌のミドルを再びロングサービスが襲う。結局、7ー7から4点を連取した陳夢。最後は申裕斌のサービスをバックドライブでストレートにねじ込み、ノータッチ。大きく吠えた。

勝利の瞬間、振り向いて大きくガッツポーズした陳夢。2連覇まであとひとつ(Photo:ITTF/ONDA)

試合後、ベンチに入った韓国女子の呉光憲監督(奥)と、中国女子の馬琳監督が抱擁を交わし、健闘をたたえた(Photo:ITTF/ONDA)
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