●男子シングルス準決勝
樊振東(中国) 8、6、7、5 F.ルブラン(フランス)
パリ五輪卓球の男子シングルス準決勝、樊振東(中国)対F.ルブラン(フランス)の試合は、樊振東が一方的な内容で17歳のF.ルブランの挑戦を跳ねのけた。中国の分析力の高さ、徹底した戦術、そしてその戦術を遂行する技術力を改めて世界に知らしめる結果になった。
樊振東は戦術、技術、メンタルで大きく上回っていた(Photo:ITTF/ONDA)
昨日に張本智和(日本)との死闘を戦い抜いた樊振東は、疲れを見せずにスタートから高い集中力を見せる。樊振東はF.ルブランのリーチを生かしたフォアとバックの両ハンドドライブを封じるためにストップ、ツッツキ、ドライブ、ブロックを徹底してミドルに返球。F.ルブランがフルスイングできずにつまりながら返したボールを容赦なく両サイドに強打を放った。
樊振東はこの「ミドルからの両サイド強打」の戦術を徹底し、F.ルブランはこれを最後まで打破することができず、手も足も出ない状態のまま試合が終了した。
中国の首脳陣がF.ルブラン対策として投じた戦術を正確無比に実行した樊振東が東京五輪に続いて決勝に駒を進めた。
ミドル攻めにつまるF.ルブラン(Photo:ITTF/ONDA)
F.ルブランは五輪初出場ながら強いメンタルと打ち出したら止まらない両ハンドドライブでシードを維持して準決勝まで勝ち上がってきたのは立派。準決勝での負け方を反省するのは大会後で、銅メダル獲得に向けて明後日の3位決定戦に気持ちを切り替える。
試合後に応援したファンに応えるF.ルブラン(Photo:ITTF/ONDA)
ツイート
【今枝流 勝者の思考学】第8回「いかにして大会に向けて状態の波を持っていくか」
石川佳純が伝える「基本打法のシンプルポイント」[後編]
【セカンドキャリア】渡邊隆司「指導者として思うのは、『感謝の気持ちを持つ選手、そして工夫ができる選手』になってほしいということですね」
真説 卓球おもしろ物語33【東京五輪で悲願の中国越え、水谷隼/伊藤美誠の混合金メダル 〈最終回〉】
こだわりすぎた男たち Vol.13 駒木根 保良「ペン表は飛びすぎなくて軽い用具がいい」
【People】米塚雅弘:地道にチーム力を引き上げた「ミスター朝日大」
いざ、パリへ 篠塚大登「感動を与えられる人」後編
【卓球指導者】姚暁峰:愛知を拠点に目指す選手育成と日中友好