8月7日の「セッション2」、現地時間の15時から男女団体準々決勝の第4試合が行われ、男女団体ともベスト4が確定した。結果は下記のとおりだ。
●男子団体準々決勝
〈フランス 3−0 ブラジル〉
◯ゴーズィ/A.ルブラン 8、9、6 テオドロ/イシイ
◯F.ルブラン 6、7、−11、6 カルデラノ
◯A.ルブラン 6、−9、5、7 イシイ
地元フランス男子は観客からの大声援の中、ブラジルに3−0で快勝した。
1番ダブルスは実力どおりにフランスペアが奪い、2番はF.ルブランとカルデラノのエース対決。男子シングルスの銅メダル決定戦では4−0でF.ルブランが勝利。この試合は3ゲーム目をカルデラノが13−11で奪ったが、試合の主導権はやはりF.ルブランが握っていた。
抜群のフィジカル(身体能力)を誇り、相手を呑み込むような豪打を見せるカルデラノ。しかし、11歳年下のF.ルブランはストップなどの台上処理やストレートへのコース取りでカルデラノを台から下げ、ラリーを優位に進めた。
4ゲーム目、F.ルブランの10−6のマッチポイントでも、台上のストップ対ストップからF.ルブランがバックに送った低いツッツキをカルデラノが打ちミス。F.ルブランも中国のトップクラスのペンホルダーに比べれば、台上処理はまだ発展途上だが、切れたストップとツッツキは有効な武器になっている。
台上プレーで先手を取り、両ハンドで攻めたF.ルブラン(Photo:ITTF/ONDA)
南米の英雄、カルデラノはパリ五輪での戦いを終えた(Photo:ITTF/ONDA)
3番のA.ルブランもイシイの切れ味鋭いフォアドライブに2ゲーム目を落としたものの、持ち味の多彩なサービス、特に終盤はバックサービスから回転量の多い両ハンドドライブを決めた。4ゲーム目の10−7、突然出されたA.ルブランのフォアしゃがみ込みサービスの回転をイシイが読みきれず、ネットミス。A.ルブランは観客席へ右の拳を突き上げた。
地元フランスの観衆も、フランス男子の攻撃的なプレーを後押しした(Photo:ITTF/ONDA)
勝利後、四方の観客席に向かってセレブレーションを繰り返したフランス男子チーム(Photo:ITTF/ONDA)
これで男子団体準決勝の対戦カードは下記のように決定。日本男子はこのあと、現地時間20時からスウェーデンとの大一番に臨む。
●男子団体準決勝
中国 vs. フランス
日本 vs. スウェーデン
●女子団体準々決勝
〈中国 3−0 チャイニーズタイペイ〉
◯陳夢/王曼昱 6、4、7 陳思羽/簡彤娟
◯孫穎莎 9、2、8 鄭怡静
◯王曼昱 7、8、4 簡彤娟
女子団体準々決勝の中国対チャイニーズタイペイはワンサイドゲーム。中国が1ゲームも落とさず、ジュースにすら持ち込ませず、チャイニーズタイペイを完封した。
中国女子のわずかな不安が1番の陳夢/王曼昱のダブルスだが、両選手ともチキータを主体にレシーブし、ラリーでは得意のバックドライブを厳しいコースに打ち分けた。まるでひとりの選手のように次球への的確な読みからバックハンドを決める姿は、大会前の集合訓練からの相当な練習量を感じさせた。
卓越したバックハンドでラリーを組み立てた陳夢(右)/王曼昱(Photo:ITTF/ONDA)
チャイニーズタイペイの簡彤娟(左)/陳思羽はゲームを奪えず(Photo:ITTF/ONDA)
2番・孫穎莎は女子シングルス準々決勝で4−0で勝利した鄭怡静に、再びストレートで勝利。バック対バックでの両ハンドの緩急をつけたラリーが多く展開されたが、鄭怡静が「押した!」と思えるようなラリーでも、孫穎莎は回転をかけて確実に返球。鄭怡静のミスを誘った。
3番は王曼昱と簡彤娟の対戦。大柄な左シェークドライブ型で、バックハンドの攻守にすぐれた簡彤娟だが、どれほど広角に揺さぶっても返球される王曼昱の両ハンドドライブに打開策を見いだせなかった。表情ひとつ変えずに勝利を決めた王曼昱。
圧倒的な強さで中国の準決勝進出を決めた王曼昱(Photo:ITTF/ONDA)
中国女子は準決勝で韓国と対戦。1番ダブルスがひとつの見所となるが、シングルスでは中国の優位は動かない。やはりこのチームから3点を奪うのは容易ではない。女子団体準決勝の対戦カードは下記のとおり、日本女子はドイツと対戦する。
●女子団体準決勝
中国 vs. 韓国
日本 vs. ドイツ
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