男子と同じく67名の選手が出場し、予選ラウンド3試合の後に決勝トーナメントを戦う64名が決定する女子シングルス。すべての選手が1回戦から登場するのも男子と同様だ。ドローの結果による前半/後半のトーナメントは下記のとおり(全体のトーナメントもページの一番下に掲載)。
※予選ラウンドの対戦カード
ハンフォウ(カメルーン) vs. エッジヒル(ガイアナ)
K.ヴェグジン(ポーランド) vs. アリ(モルディブ)
ツォン・ジーイン(チリ) vs. サハキアン(レバノン)
第1シードの孫穎莎と第2シードの陳夢という中国勢に次ぐ、第3シードで大会に臨む早田ひな。準決勝まで中国選手と当たらないが、準決勝では第1シードの孫穎莎と当たる組み合わせになった。これまで孫穎莎とは公式戦で15連敗中という早田。しかし、悲願の初勝利が五輪の大舞台であれば、過去の連敗の悔しさも一掃されるはずだ。
満を持してのオリンピックデビューとなる早田ひな。女子シングルスにそびえ立つ中国の壁に挑む
現・世界女王の孫穎莎。東京五輪の女子シングルス決勝で敗れたリベンジを誓う
同じブロックには第6シードのA.ディアスや、第13シードのユエン・ジアナン、香港女子のエース・杜凱琹らが入った。早田にとってひとつの関門は3回戦で当たるユエン・ジアナンで、6月のWTTスターコンテンダー リュブリャナでは5ゲームズマッチとはいえ、4ゲーム目にマッチポイントを握られるなど苦戦した。この3回戦をしっかり乗り切りたい。
フランス女子の「クールな仕事人」、ユエン・ジアナンは女子シングルスのダークホース的存在
一方、第8シードの平野美宇も準決勝まで中国選手とは当たらず、準決勝で陳夢と当たるドロー。今大会、日本チームのドローは全体的に良い。パリの風は日本にとって追い風と見る。
平野にとっても、ひとつの関門となるのは3回戦だろう。地元フランスの期待の星、左腕のパヴァデと5月のサウジスマッシュで王曼昱(中国)に勝ったバトラ、どちらかに当たる可能性が高い。平野はパヴァデに対し、23年WTTコンテンダー リマと24年WTTスタコンテンダー リュブリャナでともにストレートで敗れている。バック粒高で巧みな反転技術を駆使するバトラも強く、どちらが勝ち上がってきても試練の一戦となる。
平野美宇もオリンピックで念願のシングルスデビュー。円熟味を増した「ハリケーン・ヒラノ」の活躍に期待
今大会最年長の61歳で、オリンピックの卓球競技の最年長記録をまたも更新した倪夏蓮は、1回勝つと第1シードの孫穎莎に当たる。厳しいドローだが、卓球界の「ゴッドマザー」は世界女王との対戦も全力で楽しむだろう。倪夏蓮に次ぐ58歳での初出場を果たしたツォン・ジーイン(チリ)は予選ラウンドからの出場で、まずは決勝トーナメント出場を目指す。
倪夏蓮、61歳でのオリンピック出場は、もはや快挙という言葉では収まらない。孫穎莎との対戦が実現するか
ツイート
【大会前の2週間】コミュニケーションを多く取り信頼関係を築く。心が通じないと一致団結できない
[特集・石川佳純]「私が勝てるとしたら、練習をやってやって『これでどうだ!』というやり方しかない」2012年
卓球ブームを巻き起こす「国民の妹」。申裕斌は韓国で最も旬なスポーツスター
パリパラリンピック銅メダリスト・古川佳奈美「金は取れなかったけど、やりきった感があり、笑顔で終われました」
真説 卓球おもしろ物語6【成熟するヨーロッパの卓球 ~ “人類史上最高の守備範囲”を誇る、バーグマン】
[アーカイブ・女王の独白/後編]丁寧「最終的には選手本人が今の自分に何が足りなくて、何をすべきかというのをわかっていないと世界のトップには行けない」
こだわりすぎた男たち Vol.2 中村孝太郎
【それぞれの五輪3】1996 渋谷浩「一発逆転をしてやろうという野望を持っていた」