日本時間の8月8日午前3時から始まった男子団体の日本対スウェーデンは、ラストまでもつれる3時間半の接戦になり、スウェーデンが0‐2のビハインドから逆転し、決勝進出を決めた。
●男子団体準決勝
スウェーデン 3‐2 日本
シェルベリ/K.カールソン 8、‐9、‐4、‐7 戸上隼輔/篠塚大登◯
モーレゴード ‐11、9、‐5、‐10 張本智和◯
◯K.カールソン ‐7、9、9、5 戸上隼輔
◯モーレゴード 5、6、‐5、10 篠塚大登
◯シェルベリ ‐5、‐5、7、7、9 張本智和
両チームとも是が非でも取りたいトップのダブルス。戸上/篠塚は1ゲーム目は守りになることが多く、消極的なプレーになったが、2ゲーム目を競り合いで奪うと、以降は攻撃的なプレーでスウェーデンペアを圧倒する。日本が先取点をあげる。
2番のエース対決は張本智和対モーレゴード。世界トップ選手同士の戦いはハイレベルな打撃戦となった。シングルスで銀メダルを手にし、昨日のドイツ戦でもオフチャロフを破るなど今大会絶好調のモーレゴードに対して、張本はスタートからレシーブがしっかりと収まる。1ゲーム目を10‐7リードから10‐10にされて、11‐10としたところで張本はタイムアウトを取る。タイムアウト明けに11‐11とされたが、12‐11から次のレシーブをバックのツッツキでフォア側に送ると、バックに回り込みを始めていたモーレゴードはノータッチ。張本が1ゲーム目を取る。
2ゲーム目をモーレゴードが取り、3ゲーム目はスタートから張本がサービス、レシーブで先手を取り続けて奪うと、4ゲーム目は互いの力を出し尽くす見応えのあるプレーが続出。ゲーム終盤でフォア前サービスをしっかりと動いてチキータで攻めた張本が11‐9で勝ち、日本が2‐0とリードする。
3番の戸上は1ゲーム目は両ハンドドライブが走り、強打とブロックが冴えたが、2ゲームに5‐6でタイムアウトを取ったK.カールソンが息を吹き返すと、サービスに手こずって先手を奪うことができずに9‐11で落とす。
戸上は3ゲーム目からはK.カールソンのサービスとレシーブに足を止められて得点パターンを作れなくなる。K.カールソンが両ハンドドライブで攻めるのに対して、戸上の攻撃が減ると、3、4ゲームを落としてゲームセット。スウェーデンが1点を返す。
篠塚とモーレゴードの対戦になった4番。モーレゴードは集中力を見せながらも荒ぶることなく淡々と試合を進めていく。モーレゴードの技術と会場の雰囲気に篠塚は1、2ゲーム目は勝機を見つけることができない。
あとがなくなった3ゲーム目、篠塚はスタートでロングサービスを2本続けて出すなど強気のプレーを実行。レシーブもそれまでのストップからチキータが出せるようになり、11‐5でこのゲームを奪う。篠塚は4ゲーム目も攻めの姿勢を貫いてジュースに持ち込んだが、モーレゴードのメンタルは崩れず。スウェーデンが2‐2に追いつく。
大歓声の中にコートに入ったのは張本とシェルベリ。両者の過去の対戦は4勝4敗の五分だ。
張本は1、2ゲーム目ともスタートダッシュに成功して5‐0でリードを奪い、両ゲームとも11‐5で奪う。3ゲーム目は6‐6からシェルベリが4連続得点を見せるなど猛攻をかけて取り返す。
4ゲーム目の途中から張本の動きに精細が欠けてくるように見える。足を気にする仕草も見えたが状況はわからない。試合後に張本は「(足が)つりそうだったが、最後までつらずにできた」と言っていたが少なからず足に異変があったのであろう。
4ゲーム目をシェルベリが取り、最終ゲームは点差が離れないクロスゲームになったが、回り込んでストレートにフォアドライブを連発するなどシェルベリがゾーンに入ったプレーを見せて、11‐9で勝利。敗れた張本はフロアに崩れ落ちた。
決勝に進出したスウェーデンは五輪の団体で初のメダルを獲得し、敗れた日本は銅メダル決定戦にまわり、中国対フランスの敗者と戦うことになる。
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