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日本 3-1 チャイニーズタイペイ
◯戸上隼輔/篠塚大登 7、5、9 高承睿/荘智淵
張本智和 -9、9、-7、3、-6 林昀儒◯
◯戸上隼輔 5、7、5 高承睿
◯張本智和 7、8、9 荘智淵

準決勝に進出した日本男子(Photo:ITTF/ONDA)
団体戦の準々決勝に登場した日本男子は、チャイニーズタイペイを3-1で下し、男子として日本は準決勝に一番乗りを決めた。
オーダーは日本がABCを取り、チャイニーズタイペイがXYZになった。多くのチームがエースのシングルスを2番と4番に置くABCを取りたいと考えていて、日本はオーダーの面でも優位に立った。
団体戦ではダブルスの勝敗が大きなカギになるが、ダブルスが1番になる五輪ではより重要になってくる。右利きの戸上と左利きの篠塚の日本ペアは、右利き同士のタイペイペアをレシーブではチキータとストップで前後に攻めて先手を取り、ラリーになると2人の動きが重なりにくい左右ペアの強みを生かして、タイペイペアをフォアとバックにワイドに攻めた。
篠塚のストレートへのチキータレシーブで相手の返球をクロスに絞らせて、それを戸上が破壊力のある両ハンドドライブで得点。篠塚は相手がチキータを待っていると精度の高いストップで前に落としてチャンスを作り、戸上が決める。試合を通じて負ける要素が見つけられないほどの力の差で、日本が貴重な先取点をあげた。

世界トップレベルのペアになっている戸上(右)と篠塚のダブルス(Photo:ITTF/ONDA)
2番のエース対決は、1ゲーム目のスタートから張本が林昀儒のボールに対応して、吸い込まれるようにコートにボールが入っていく。6-2と張本がリードしたが、林昀儒が張本のハーフロングサービスをフォアドライブで攻撃的にレシーブするようになって点差を縮められる。7-5から張本がバックドライブを2本続けてミスをして7-7に追いつかれると、9-9から9-10とゲームポイントを奪われ、9-11で1ゲーム目を落とした。
2ゲーム目も張本が6-1とリードしたが、超攻撃的なプレーを続ける林昀儒が6-4と追い上げてくると張本がタイムアウト。6-5、8-5、10-7と張本がゲームポイントを握るが林昀儒が2点を返して10-9と嫌なムードに。しかし、ここで張本が踏ん張り11-9でゲームを奪い返す。
試合はハイレベルな攻守が目まぐるしく入れ替わる展開になり、3ゲーム目を林昀儒、4ゲーム目を張本が取り、最終ゲームへ。張本がレシーブをストップとツッツキを多用するのに対して、林昀儒は一貫してチキータとフォアドライブという攻撃的なレシーブを続ける。その差が出たのか6-6から林昀儒がノーミスの攻撃で5連続得点。タイペイが1点返した。

アグレッシブなプレーで張本を破った林昀儒(Photo:ITTF/ONDA)

張本のプレーは決して悪くなかったが、林昀儒が最後に強さを見せた(Photo:ITTF/ONDA)
3番の戸上と高承睿の戦いは、この試合の勝敗を決めると言っても過言でないほど重要な試合になった。戸上は持ち前の動きの速さと威力のある両ハンド攻撃で3-0で高承睿を圧倒。3ゲームを通じて隙を見せることなく、日本に流れを引き戻した。

ダブルスに続いてシングルスでも勝ち星をあげた戸上(Photo:ITTF/ONDA)

戸上に押された高承睿は見せ場を作ることができなかった(Photo:ITTF/ONDA)
4番の張本の相手は43歳のベテランの荘智淵。まともに打ち合っては勝ち目がないとわかっている荘智淵は、張本のミドルにボールを送り、打ちミスを誘う戦術を取ってきたが、張本はその誘いに乗らずにミドルのボールに対しては強引に強打せずにコースをついて、左右に返球させたボールを両ハンドで攻めた。
2-0とリードした3ゲーム目終盤こそ点差が縮む場面があったが、冷静さを失わずに最後は張本の切れたツッツキを荘智淵のバックドライブがネットにかかってゲームセット。

最後はエースの張本が決めた。田勢監督と安堵の抱擁(Photo:ITTF/ONDA)
日本の準決勝の相手はドイツとスウェーデンの勝者になる。どちらが勝ち上がってきても強豪チームであることに変わりはない。2016年リオ五輪以来の決勝進出をかけて、ヤングジャパンの結束力がより高まっていく。
 
      
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