世界卓球2023初日、吉村真晴に続いて日本勢としてシングルス1回戦に登場した木原美悠(木下グループ)。大会初日の日本女子では、木原が唯一の出場となる。対戦相手のシルバ(メキシコ/WR133)は、北京・ロンドン・リオと3大会連続五輪出場の経歴を持つ37歳のベテランだ。
出足から木原のサービスが効いた。最初のポイントをサービスからの3級目で奪うと、6本連取し、11-3で第1ゲームを奪う。第2ゲームは木原のサービスに少し慣れたシルバが接戦を演じるも、ラリーでも強さを見せる木原が譲らず。流れを変えたいと試行錯誤を見せたシルバは、第4ゲームは木原のフォア前へのYGサービスを活かして1ゲーム奪取。しかし総合力で上回る木原は、下回転に対するバックハンドのミート打ちにミスが出るなど点数は競ったものの、慌てなかった。尻上がりに感覚を掴み、第5ゲームのマッチポイントでは、バックハンドのレシーブ強打で抜き去って、自身初の世界卓球個人戦でうれしい初戦突破、インタビューでは笑顔を見せた。
●女子シングルス1回戦
木原美悠 4(3、8、7、-7、9)1 シルバ(メキシコ)
木原・試合直後のコートインタビュー
「この第2コートに入り、映画館みたいな雰囲気で、試合前もドキドキしたけど、試合に入ったらそこは気にせず試合に集中して絶対に勝ちたいという気持ちで臨みました。選考会から2週間くらいあり、そこで本当に世界卓球でいい試合ができるように調整を思い切りして、今少し調子が戻ってきたので、もっともっと調子を上げていきたい。2回戦では初戦よりももっと強い気持ちをもって、相手に向かっていく気持ち忘れずに戦いたいです」
試合後インタビュー
「(映画館みたいで緊張したとコートインタビューで言っていましたが)
緊張したとは言ってないです(笑)。相手選手も自分より少し(笑)年上で、自分より絶対頭が良い。競ったら頭を使ってくるなという気持ちの準備はしていた。最後少し苦労したんですけど、粘り切った感じです。相手のサービスがすごく豊富で、YGサービスだったり、順回転だったり、そこで少し頭が混乱したというか。それでも最後まで対応できたのは良かった。私のサービスからの展開は良かったし、お互いサービスからの展開が良かった。サービスはすごく効いて、3球目のボールも判断しやすかった。
ゲームを落として、先に相手が自分のフォアに打ってきて、それより先に自分が変化をつけたかったけど、そこまでうまくいかなかった。ちょっと苦しい展開になったので、我慢しました。日本の大会だとTリーグとか、国際大会とか、今までやってきた試合で接戦もあったし、負けた試合もあったし、その経験が今につながっている。
今は卓球がすごく楽しいです。切り替えが早い(笑)。気持ちが沈んでいると卓球もしたくないという気持ちになったり、自信がなくなったりしてしまうので、卓球を楽しもうと。試合に勝つために卓球をしているのに、そこで沈んでいたら一流のアスリートではないなと。今日は楽しかったです。
気持ちを切り替えられたのは、一番は中澤コーチに「負けても後悔のない試合をしよう」とずっと言われていたこと。勝っても負けても納得のいく試合、後悔のない試合をしようという心構えですね。選考会の後、2日か3日くらいで切り替わった。
テーブル2はコートに入った瞬間はちょっと眩しいなと思ったけど、すぐ慣れました。(暑くなかったですか)暑そうでした?(笑)。湿気はあまりなかったです。昨日は雨漏りしていたらしいので、良かったです。
1試合戦って、今の自分に一番必要なのは試合の中で自信を持つこと。どんなプレーでも、ミスになっても思い切りプレーして、ミスになったらしょうがないという気持ちでプレーしていきたいです」
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