●女子シングルス1回戦
倪夏蓮(ルクセンブルク) 8、4、6、6 ハルトブリッヒ(ハンガリー)
男女を通じて「断トツ」で今大会の最年長プレーヤー、今年の7月には60歳の「還暦」を迎える倪夏蓮(ルクセンブルク)が女子シングルス1回戦に登場。23歳のハルトブリッヒをストレートで下し、「36歳差対決」を鮮やかに制して2回戦進出を決めた。
序盤はハルトブリッヒの両ハンドのパワードライブに、フォアサイドを打ち抜かれる場面もあった倪夏蓮。しかし、得意のサービスで何本も相手のネットミスを誘い、さらにフォアハンドでグイグイ攻めた。ラケットを反転させ、ホップするような粒高のボールと、低くすべる表ソフトのボールを使い分け、ハルトブリッヒのラケット角度を狂わせていく。
攻撃を相手に返されても、次球はうまく粒高のショートを使ってミスを誘ったり、ラリーを作り直した。前陣での予測と反応に未だ衰えは見られない。試合後のミックスゾーンでの表情を見ていると、2年前のヒューストン大会よりも若返ったようにさえ見えてくる。そこにあるのはレジェンドの重厚感ではなく、「一生青春」の煌(きら)めきだ。
女子シングルス2回戦では、シャン・シャオナ(ドイツ)が1回戦を勝ち上がれば「ペン反転vsペン表」対決となる。59歳の倪夏蓮と40歳のシャン・シャオナ、世界レベルの「レディース卓球」が実現すれば興味深い。
また、倪夏蓮はムラデノビッチと組んだ混合ダブルスでも奮闘。ムラデノビッチがバックアンチ、対戦ペアのバトラがバック粒高で、4人の中でシェーク両面裏ソフトはグナナセカランだけ。グナナセカランの巧みな球さばきに惜しくも逆転負けを喫したルクセンブルクペアだが、親子のように力を合わせて戦っていた。
●混合ダブルス1回戦
グナナセカラン/バトラ(インド) −9、8、−14、7、6 ムラデノビッチ/倪夏蓮(ルクセンブルク)
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