ベスト8入りをかけた女子シングルス6回戦で石川佳純(全農)に続き、同じく東京五輪代表の平野美宇(日本生命)も敗戦。世界選手権でも陳夢(中国)に肉薄するなど、優勝候補の一角だった平野を佐藤瞳(ミキハウス)が破った。
●女子シングルス6回戦
佐藤瞳(ミキハウス) 6、8、12、-4、7 平野美宇(日本生命)
試合は序盤から、佐藤が平野の攻めを軽快な動きでシャットアウト。広角に振られても、低い軌道のカットで返球し、平野のミスを誘って1、2ゲームを連取。3ゲーム目はジュースにもつれるも、カットから回り込んでの強打を決めるなど、勝負どころで佐藤に好プレーが飛び出し、一気に勝利に王手をかけた。
平野が息を吹き返して、4ゲーム目を取り返すが、佐藤は崩れなかった。平野がチャンスボールを誘い出し、強打を叩き込んでも佐藤は粘り強く返球。そうするうちに平野の決定打にミスが増え出し、佐藤が10-7とマッチポイントを握る。最後もバックサイドへの厳しい強打を佐藤がなんとか拾うと、平野の強打がオーバーしてゲームセット。ベンチに入った大嶋雅盛監督から送られる怒涛の檄に呼応するように、得点の度に声を出し、最後まで粘り切った佐藤、まずはひとつ大きなヤマを越えた。
東京五輪代表の一角を崩した佐藤だが、勝利にも笑顔はなし。これで8年連続で準々決勝進出となったが、2016年度大会の3位入賞以外はベスト8が6度で、前回大会までは4年連続でベスト8止まり。佐藤にとって準々決勝は鬼門となっている。
準々決勝の対戦相手は3年前の全日本準々決勝で促進ルールにもつれた末にフルゲームで敗れた木原美悠(JOCエリートアカデミー/星槎)。ジュニアでは初優勝をつかみ、一般でも堂々のプレーを見せている。下の年代も力をつける中、中堅と言える年齢となった佐藤だが、ここでひとつ壁を破りたいところだろう。
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