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全日本卓球2022

20歳の若武者・戸上隼輔、頂点へと駆け上がる!

●男子シングルス決勝
戸上隼輔(明治大) 9、−10、7、−8、6、6 松平健太(ファースト)

30歳の松平健太と20歳の戸上隼輔の「10歳差対決」は、4ー2で戸上が勝利。新型コロナウイルス感染症の濃厚接触者の疑いで棄権を余儀なくされた昨年度大会の悔しさを晴らし、頂点へと駆け上がった!

1ゲーム目、スコアが離れないシーソーゲームの中で、9ー9から戸上が強烈なチキータ、さらに松平の回り込んでの連続ドライブを戸上がブロックでしのぎ切り、11ー9で先取。敗れた松平は試合後、リモート会見で「9ー9で、そこで2本取られた。1ゲーム目を取れなかったのが敗因かなと思います。あそこを取っていれば展開は変わっていた」と振り返った。

しかし、2ゲーム目は戸上の7ー2のリード、さらに10ー8のゲームポイントから、松平が4点連取で逆転。男子ナショナルチームの田勢邦史監督は試合後、戸上を一番の成長株と評価しながら、「試合の中で連続失点するケースがある。あの2ゲーム目を勝ちきれないと世界では勝たせてくれない」と課題を指摘した。

3ゲーム目以降は、戸上の両ハンド速攻と松平の台上からの多彩なテクニックの応酬。松平は逆モーションを入れてフリックしたり、わざと打球点を遅らせてストップしてからフォアのカウンターを決めたりと、多彩なテクニックを余すところなく披露。ゲームカウント2ー2の時点で、勝負の行方はまだわからなかった。

5ゲーム目は3ー3から戸上が6点連取で9ー3。戸上の台上からのバックドライブが冴える。バック対バックのラリーから、松平に回り込まれる前にバックストレートへ叩きつけるようなバックカウンター。最後は10ー6で、ストップから松平のフォアミドルへ完璧なドライブを決め、11ー6で勝利に王手をかける。

2ゲーム目に逆転を許しながらも、攻撃的なプレーに徹した戸上

打球点を遅らせたストップや逆モーションのフリックなど、台上で多彩なテクニックを披露した松平

6ゲーム目も試合の主導権は戸上。先にバックハンドで松平のフォアを突き、連続得点で10ー3とついにチャンピオンシップポイント。ここから台上に浮いたボールを焦って打ちミスするなど、初優勝を目前にしたプレッシャーも感じさせたが、最後は10ー5からフットワークでコートを駆け回り、松平の堅いブロックにひたすらフォアドライブを打ちまくった。

最後は松平のブロックがコートを外れ、両手を大きく広げた戸上。20歳の若武者・戸上隼輔、全日本の魔物に最後まで呑み込まれることなく、卓球界のてっぺんに立った。

6ゲーム目の10ー6、魂のフォアドライブ連打で優勝を決めた!

ベンチに入った水野裕哉コーチと満面の笑顔

20歳の若さで天皇杯を手にした

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