卓球王国 2024年12月20日 発売
バックナンバー 定期購読のお申し込み
全日本卓球2022

野獣王子復活! 大矢英俊が3年ぶりに勝利の咆哮

“野獣王子”大矢英俊(ファースト)の咆哮が、全日本卓球の会場に帰ってきた!

元日本代表で、平成18・19年度男子シングルス3位の大矢。19年に東京アートを退社してファーストに入社。第一線は退き、プレーをしながらも、コーチをしたりファースト主催の卓球イベントなどで活動してきた。全日本には出場を続けていたが、一昨年は4回戦・横谷晟(愛工大名電高)、昨年は2回戦・山本歩(出雲北陵高)を相手に、それぞれ初戦敗退。「ファーストに入って勝ててなかったので勝ちたかった」という今大会。26日の2回戦で芝優人(関西学院大)を3-0で下し、3年ぶりの勝利。続く3回戦では明治大の主力・宮川昌大に対し、大激戦の末に勝利。トレードマークの雄叫びが、久々に東京体育館に轟いた。

●男子シングルス3回戦
大矢英俊(ファースト) -4、17、-8、6、8 宮川昌大(明治大)

手首を回すバックハンドとブンブン振り回すフォアドライブは健在

「久しぶりに白熱の試合で、久しぶりに自分らしいプレーができて、勝った瞬間は感情が剥き出しになっちゃいましたね。2ゲーム目を取られたらきついと思って、何が何でもボールに食らいついていきました。試合中、何度も思わず声が出てしまい、審判には3回くらい注意を受けてしまいました。
ファーストに入り、100%の選手としては一線から引いたけど、卓球界に貢献したいと思ってコーチやイベント参加などをしてきた。でも全日本前は練習をやり込んで、年末年始には遊学館高の練習に参加させてもった。体力的にはついていくのが大変だったけど、若い子たちと思い切り練習に打ち込んで、エネルギーをもらった。植木大先生には感謝です。
選手1本でやっていた時は、勝たないといけないというプレッシャーがあり、年を取るごとに重圧が苦しくなる部分があった。今はコーチやいろんな方々と接しながら卓球に関わっている中で、心にゆとりができたので、試合が本当に楽しかったですね」(大矢)

4回戦の相手・高見真己(愛知工業大)が棄権のため、次の試合は明日28日の5回戦となる。全日本のラン決で野獣王子の熱い試合が見られるというのは、卓球ファンとしても嬉しい限りだ。

強敵・宮川に会心の勝利!

ベンチではファースト浜野浩社長(右)がサポート。「社長が入ってくれると心強くて自分のプレーができる」(大矢)

関連する記事