“野獣王子”大矢英俊(ファースト)の咆哮が、全日本卓球の会場に帰ってきた!
元日本代表で、平成18・19年度男子シングルス3位の大矢。19年に東京アートを退社してファーストに入社。第一線は退き、プレーをしながらも、コーチをしたりファースト主催の卓球イベントなどで活動してきた。全日本には出場を続けていたが、一昨年は4回戦・横谷晟(愛工大名電高)、昨年は2回戦・山本歩(出雲北陵高)を相手に、それぞれ初戦敗退。「ファーストに入って勝ててなかったので勝ちたかった」という今大会。26日の2回戦で芝優人(関西学院大)を3-0で下し、3年ぶりの勝利。続く3回戦では明治大の主力・宮川昌大に対し、大激戦の末に勝利。トレードマークの雄叫びが、久々に東京体育館に轟いた。
●男子シングルス3回戦
大矢英俊(ファースト) -4、17、-8、6、8 宮川昌大(明治大)
「久しぶりに白熱の試合で、久しぶりに自分らしいプレーができて、勝った瞬間は感情が剥き出しになっちゃいましたね。2ゲーム目を取られたらきついと思って、何が何でもボールに食らいついていきました。試合中、何度も思わず声が出てしまい、審判には3回くらい注意を受けてしまいました。
ファーストに入り、100%の選手としては一線から引いたけど、卓球界に貢献したいと思ってコーチやイベント参加などをしてきた。でも全日本前は練習をやり込んで、年末年始には遊学館高の練習に参加させてもった。体力的にはついていくのが大変だったけど、若い子たちと思い切り練習に打ち込んで、エネルギーをもらった。植木大先生には感謝です。
選手1本でやっていた時は、勝たないといけないというプレッシャーがあり、年を取るごとに重圧が苦しくなる部分があった。今はコーチやいろんな方々と接しながら卓球に関わっている中で、心にゆとりができたので、試合が本当に楽しかったですね」(大矢)
4回戦の相手・高見真己(愛知工業大)が棄権のため、次の試合は明日28日の5回戦となる。全日本のラン決で野獣王子の熱い試合が見られるというのは、卓球ファンとしても嬉しい限りだ。
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