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優勝会見での戸上語録「物語は始まったばかり」「2024年までは戸上の色に染め上げたい」

男子シングルスで初優勝を飾り、表彰式後にリモートでの優勝会見に臨んだ戸上隼輔。その冒頭で彼は、「今の気持ちは、うれしいというよりはホッとしています。この結果には満足はしていないですし、まだ自分の物語というのも始まったばかりなのかな、という感じで……」と語り始めた。

決勝を振り返り、「2ゲーム目を逆転で取られてしまって、内心めちゃくちゃ焦っていたけど、相手にはそれを絶対見せたくないと思った」と語った戸上。「だからこそ、3ゲーム目は挑む気持ちで、だから取ることができて、その後も良いプレーができた。2ゲーム目を取られたからこそ、もう一度気持ちを引き締めて、決勝の舞台で楽しんでプレーできたんじゃないかと思います。試合の内容については満足しています」(戸上)。

2ゲーム目の逆転負けにショックを受けながらも、強気な姿勢を貫いた戸上

「年内に世界ランキング20位以内に入るという目標がある」と今後の抱負を語った戸上。「いち早く世界のトップの仲間入りをして、中国選手を何人も倒せる選手になりたい。2024年(のパリ五輪)まではあと2年もないですし、それに向けて全日本優勝で世界選手権団体メンバーの権利を得られたのは非常に大きい。2024年までは引き締めて、戸上の色に染め上げたいと思っています」(戸上)。

コート上でのイケイケな速攻と、訥々(とつとつ)とした語り口、時折飛び出す独特な「戸上語録」。そのギャップが何ともハマる新チャンピオン。しかし、今大会の発言を聞いていると、19年世界ジュニアの頃よりもその発言はより強気に、よりポジティブになっている。

その理由について戸上は、「強気な発言をするように心がけるようにしている。自分を追い込むことによってハングリー精神も自然と出てくる。自分のプレースタイルも強気で攻撃的なスタイルだし、それに伴って発言も強気にいこうかなという感じです」と語っている。ちなみにお手本は大好きだというプロレス。プロレスラーのバックステージ(舞台裏)でのコメントをよく読むのだという。

「プロレスの影響ですかね(笑)。強気な発言に変えてみて、自分にも変化はいっぱいあります。緊張した場面でも強気なプレーができたり、格上の選手に対しても臆することなくプレーできたり、初戦から自分らしいプレーを見せられるようになった。緊張して負けることがなくなった。試合ではプラスに影響することばかりで、みんなにおすすめしたいです。強気な発言しなよって」(戸上)

男子シングルス決勝後の会場インタビューでの戸上。果たしてこれから、どんな「戸上語録」が飛び出すのか?

寡黙な好青年のイメージチェンジは、一種の「自己暗示」なのか。プロレス好きで強気な発言といえば、第一線を退いた水谷隼を思い出すが、戸上隼輔はどのような道を歩んでいくのだろうか。男子シングルス決勝の解説を担当した大先輩の発信力は、大いに参考になりそうだ。

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