昨年10月末に行われたテレビ番組の収録中に、肋骨の骨折という怪我に見舞われ、2カ月以上のリハビリを経て今大会に臨んだ吉村真晴(愛知ダイハツ)。昨日の混合ダブルスの2位に続き、男子シングルスでもベスト8に入り、完全復活をアピールした。
吉村は男子シングルスの5回戦(ランキング決定戦)で町(ファースト)を打撃戦の末に下すと、ベンチで目をうるませた。「まずはベスト16入りを目標にしていて、ベスト16に入ればパリオリンピック選考会出場の権利を得られる。怪我でずっとラケットが握れず、厳しい時間が続きましたが、それが達成できて……少しうるっとしちゃいました。次の張本(木下グループ)戦もがんばります」
5回戦で町を下してベスト16入りを決める
そして迎えた張本との6回戦。ここまで全日本選手権で張本に2連敗と勝ち星がなかった吉村だったが、バック対バックで優位に立つと、中陣から威力のあるフォアドライブで張本を攻め続ける。張本はブロックなど防戦にまわる展開を打破できず。最後まで攻め切った吉村が4対2で勝利。最後の1本を決めた吉村は、コートに倒れ込んでしばらく起き上がらなかった。
張本に勝ち、フロアに倒れ込んだ
不慮の怪我を乗り越えてカムバックした吉村。高校3年で初優勝した全日本に続き、2度目の天皇杯に向けて明日の準々決勝に挑む。
●男子シングルス5回戦
吉村真晴(愛知ダイハツ) 10、8、-9、-5、10、7 町飛鳥(ファースト)
●男子シングルス6回戦
吉村真晴(愛知ダイハツ) -9、8、8、-10、9、5 張本智和(木下グループ)
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