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インターハイ2022

シングルス2回戦、インハイ初出場の高3・木谷颯太が東海王者を破る番狂わせ

 男子シングルス2回戦からはシード勢が登場。第1シードの吉山僚一(愛工大名電)らは順当に勝ち上がる中、東海大会シングルス優勝の溜大河(静岡学園)が敗れる波乱。3年生にしてインターハイ初出場の木谷颯太(佐賀学園)が金星をあげた。

 1回戦で坂東泰和(四学香川西)に勝利した木谷は2回戦で溜と対戦。序盤からサービスが効いた木谷は押し込むようなバックのブロックとフォアのカウンターも冴え、一気に2ゲームを連取する。3ゲーム目にマッチポイントを握るも、ここは溜が粘って1ゲームを奪い返す。4ゲーム目も溜がリードする展開で試合が進み、ゲームポイントを握るも木谷が追いつくと最後は11-10からサービスエースを奪ってゲームセット。中学1年から卓球を始めた左腕が番狂わせを起こした。

サービスで主導権を握った木谷

最後もサービスエースで勝利を決めた

 

 今年1月の全日本ジュニアでも明徳義塾の主力・斉藤秀太を破る番狂わせを起こした木谷だが、卓球を始めたのは中学1年と遅く、独特のキャリアを歩んでいる。通っていた中学には卓球部がなく、中学1年の夏から鳥栖卓球センターで卓球を始めた木谷。その後、中学3年で全日本男子ダブルスに出場するなど急速に力をつけていった。

 今日の試合でもベンチに入った鳥栖卓球センターの岡本篤郎代表は「いつもびっくりするようなことをやる子ですから」と東海王者撃破にも驚きは少なく笑顔。以前、岡本代表にお話をうかがった際、木谷について「何に対しても、どんな練習でも絶対に手を抜かない。それが彼の一番の才能」と語っていたが、初のインターハイでも中学から続く師弟コンビの信頼感を見せた。

中学時代から木谷を指導する岡本代表

 

 明日の3回戦の相手は近畿王者の山下慧(育英)だが、さらなるジャイアントキリングを起こせるか。

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