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全日本卓球2023

海外も注目するALL JAPAN。寒波襲う中、外の売店は15時まで閉鎖!?

世界広しと言えども、1週間かけて国内選手権を行う国はない。ヨーロッパのドイツ選手権ではボルやオフチャロフは出場しないし、大会は2日で終わる。

日本は1991年までは5日間の開催、その後、2014年までは6日間で、2015年から1週間かけてやるようになった。全体の試合数は変動がなくても、シングルスの後半をゆったり台数を少なくしてやるために日数が延びることになった。日本の「全日本」は選手にとってこの上なく特別な大会だ。

2004年1月の全日本前に日本卓球協会は全日本選手権演出プロジェクトを立ち上げ、大会のショーアップに努め、2014年に東京で開かれた世界選手権後には「世界大会仕様」に運営を変え、チケット販売、メディア対応などを変えてきたし、100人を超えるメディアが集まる。

その全日本卓球は選手間では「全日本」、または「オールジャパン」と呼ばれる。そして、全日本にいつの頃からか海外から視察やらミーティングを兼ねて来日する関係者が増えている。

今年は、世界最大のラバーサプライヤーのドイツのESN社から数名、ティバー本社、スティガ本社、XIOM本社から社長をはじめとする社員が駆けつけている。

海外から来る関係者は、近年、中国に次ぐ卓球強国になった日本での有望な選手を見たいという意味もあるだろうし、日本の現地法人や代理店との話し合いもあるようだ。世界の卓球市場の中でも日本市場は最重要のマーケットのひとつであり、ヨーロッパ全体の市場と同じ規模と言われている。一様に彼ら海外の人たちは組織化された「ALL JAPAN」に驚く。

そんな世界でも例を見ないALL JAPANだが、大会関係者の努力でコロナ禍でも継続されてきた。今年は行動制限がほとんどなくなっている中で、いくつかの制限を受けている。

昨年は密を避けるためにメーカーブースでの販売はなくなっていたが、今回販売はOKとなったものの、屋内に売店を置いていたのは卓球台サプライヤーの三英(ティバー代理店)と使用球を供給しているタマス(バタフライ)だけで、それ以外の6メーカーのブースはなんと屋外だった。

折しも日本全体に10年に一度という寒波が来ている中での「屋外売店」はきつい。しかも、今日は「風が強いのでテントが危ない」という理由で午後3時までは開けられないとのこと。しかも、売店は4時に閉めなければいけないので1時間だけのオープンとなり、メーカーの人は頭を抱えていた。

もちろん、卓球メーカーも出店料を含め、出費もある。密を避けるという理由で屋内はだめだったが、観客席を見ればそれなりに密であり、屋内にはスペースが有るようにも見える。ちなみに朝9時の時点での外気温はマイナス1度だった。

正面入口前のメーカー売店は午後3時までクローズとなったらしい

 

外の売店に登場した電気ストーブと発電機

 

報道の立場で言えば、昨年からメディア席はフロアから遠くなり、選手の生の声を聞けるミックスゾーンも感染予防対策のためにリモート会見に変わり、元に戻っていない(他の競技では元に戻っているというのに)。 

また1週間は長すぎるという関係者も多い。全日本出場は選手にとっては誇りであり、ステイタスなので、人数を減らすことができないとしたら、方法はジュニア種目を切り離すことだ。相当前から、「ジュニアを切り離し、全日本ユース選手権に、他のカデットやホカバも含めて一本化すべき」と指摘をしてきたのだが、協会内部でそういう改革に向けた話し合いがないのが残念だ。

世界中が注目し、選手たちは1年間の努力をこの大会にぶつける。「全日本」はさらに進化し、素晴らしい大会になっていってほしい。(今野)

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