●ジュニア女子準々決勝
張本美和(木下アカデミー) 3、7、2 司千莉(香ヶ丘リベルテ高)
篠原夢空(香ヶ丘リベルテ高) 2、10、ー6、9 山室早矢(城山ひのくにJr)
小塩悠菜(星槎中) 7、ー8、7、7 高森愛央(ミキハウスJSC)
小塩遥菜(JOCエリートアカデミー/星槎) 5、8、6 由本楓羽(香ヶ丘リベルテ高)
ジュニア女子も4強が決定。第1シードの張本美和が4試合連続のストレート勝ち、しかも1ゲームもジュースに持ち込ませない強さを見せる中、前陣でのリズミカルで正確な攻守を見せる篠原、そして悠菜・遥菜の小塩姉妹がベスト4に勝ち上がった。
昨年の世界ユース選手権・U-19では決勝で木原美悠と優勝を争い、準優勝の張本美和。すでにその強さはジュニアの域を越えている。間断なく放たれる正確な両ハンドドライブは、蓄積したデータをフィードバックしてミスを減らしていく高性能な「AI(人工知能)」を思わせ、どこか凄みすらある。
一方で、試合後のリモート会見では中学2年生とは思えないほど理路整然と語りながら、穏やかであたたかな印象を残す。「今日は攻められた時も攻めた時も、その後のラリーでコース取りや安定性を出せたのが良かった。(ジュニアのタイトルは)もちろん全力で狙っていますが、目の前の試合を一戦ずつ勝つことで優勝できたら良いと思います」とコメントを残した。
篠原は基礎レベルの高いカットで快進撃を見せた山室を、丁寧なカット攻略で下した。カットの変化にも冷静に対応し、確かな成長を感じさせた。山室もベスト8は立派な成績だ。
そして準決勝で相まみえることになった遥菜と悠菜の小塩姉妹。姉・遥菜は昨夏のインターハイ3位の由本にストレート勝ち。対攻撃には抜群の強さを見せる由本は、対カットではやや決定力に欠けた。この試合ではバック面を表ソフトに変え、変化を織り交ぜてカット攻略を狙うも実らず。妹・悠菜はフォア面表ソフトのペンホルダーだが、安定した裏面ブロックや後陣からの粘り強いしのぎなど、守備力の高さが印象的だった。互いを知り尽くした準決勝での姉妹対決は興味深い。
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